この付録には、etch へアップグレードする前に sarge パッケージを確実にインストールしたりアップグレードする方法についての情報が述べられています。特定の状況でのみ必要となるでしょう。
基本的には、これまで行ってきた sarge のあらゆるアップグレードと違いはありません。唯一異なるのは、ソースリストのチェック, 第 A.2 節で説明するようにパッケージリスト内に sarge パッケージがまだ含まれているのを確認する必要があることです。
Debian ミラーを使用してシステムをアップグレードする場合、システムは自動的に最新の sarge ポイントリリースへとアップグレードされます。
/etc/apt/sources.list
内で 'stable'
を指定している行があるなら、効率よく etch を "使う"
用意ができています。すでに apt-get update
を実行済みでも、以下の手順に従えば問題なく元に戻すことができます。
etch からパッケージのインストールもしてしまっているなら、おそらくこれ以上 sarge からパッケージをインストールしても無意味でしょう。この場合、続けるかどうかを自分で決断しなければなりません。パッケージをダウングレードすることはできますが、その方法はここでは扱いません。
(root になってから) お気に入りのエディタで /etc/apt/sources.list
を開き、deb http: や deb ftp: で始まるすべて行の中に
"stable"
が指定されているかどうかを調べてください。もしあるなら、stable を
sarge に変更してください。
deb file: で始まっている行があるなら、その行が指定している場所が sarge か etch のどちらのアーカイブなのかを独力で調べなければならないでしょう。
重要!: deb cdrom:
で始まっている行は、絶対に変更しないでください。変更するとその行は無効になって、もう一度
apt-cdrom
を実行しなければならなくなるでしょう。'cdrom' ソースが
"unstable"
を指定していても心配しないでください。混乱するかもしれませんが、これで正常なのです。
変更が済んだら、ファイルを保存してから
# apt-get update
と実行して、パッケージリストを更新してください。
Debian GNU/Linux 4.0 ("etch") リリースノート (Alpha 用)
$Id: release-notes.ja.po,v 1.24 2007/04/05 01:34:53 fjp Exp $debian-doc@lists.debian.org