林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
1. DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る 2. 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう 3. Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
* 視認性が高いこと * udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい * ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
* fonts-horai-umefont/unstable * fonts-ipaexfont/unstable * fonts-ipaexfont-gothic/unstable * fonts-ipafont/unstable * fonts-ipafont-gothic/unstable * fonts-konatu/unstable * fonts-migmix/unstable * fonts-mona/unstable * fonts-monapo/unstable * fonts-motoya-l-cedar/unstable * fonts-motoya-l-maruberi/unstable * fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable * fonts-sawarabi-gothic/unstable * fonts-takao/unstable * fonts-takao-gothic/unstable * fonts-umeplus/unstable * fonts-umeplus-cl/unstable * fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
[4] https://wiki.debian.org/DebianInstaller/GUIFonts