林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
1. DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る 2. 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう 3. Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
* 視認性が高いこと * udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい * ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
* fonts-horai-umefont/unstable * fonts-ipaexfont/unstable * fonts-ipaexfont-gothic/unstable * fonts-ipafont/unstable * fonts-ipafont-gothic/unstable * fonts-konatu/unstable * fonts-migmix/unstable * fonts-mona/unstable * fonts-monapo/unstable * fonts-motoya-l-cedar/unstable * fonts-motoya-l-maruberi/unstable * fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable * fonts-sawarabi-gothic/unstable * fonts-takao/unstable * fonts-takao-gothic/unstable * fonts-umeplus/unstable * fonts-umeplus-cl/unstable * fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
[4] https://wiki.debian.org/DebianInstaller/GUIFonts
林様 お世話様です。 フォントそのものは私は専門家ではありませんが、こと「何のフォントを選択」という観点から議論したいです。 もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
そうなるとほぼ一択となりますが、IPAフォント。これがオープンソースかどうかで決まるでしょう。 WIKIを見るとTakaoフォントという名前に変わったのかそれとも同一なのか、今ひとつ定かではない説明ですが、 これを選択するかどうかの検討から入るのが良いのではないかと個人的に思料しております。
佐藤信二
----- Original Message -----
From: "Kentaro Hayashi" kenhys@gmail.com To: "debian-devel@debian.or.jp" debian-devel@debian.or.jp Date: 2023/09/10 日 21:10 Subject: [debian-devel 00428] Debian Installer(GUI)の日本語モードで採用すべきフォントについて
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
- ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
[4] https://wiki.debian.org/DebianInstaller/GUIFonts
-- Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
佐々木です.
佐藤様: 林さんが列挙したのは main に収録されているフォントですので, いずれも商用利用可能です.
林様: フォントサイズはどの程度なら許容されるのでしょうか? 場合によっては, installer 用にサブセット化(例えば JIS 第一水準だけ, とか) してみますかね.
ついでに
- fonts-migmix/unstable
パッケージメンテナです. IPA フォントと M+ フォントの合成で視認性は良いですが, upstream の更新がないですね. サイズは 3M 前後.
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
パッケージメンテナです. Universal Design なので視認性はとても良いです. サイズは 4.5 M なのでちょっと大きすぎますかね.
以上, 御参考までに.
On Sun, 10 Sep 2023 22:04:51 +0900, wanzerbusi@yahoo.co.jp wrote:
林様 お世話様です。 フォントそのものは私は専門家ではありませんが、こと「何のフォントを選択」という観点から議論したいです。 もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
そうなるとほぼ一択となりますが、IPAフォント。これがオープンソースかどうかで決まるでしょう。 WIKIを見るとTakaoフォントという名前に変わったのかそれとも同一なのか、今ひとつ定かではない説明ですが、 これを選択するかどうかの検討から入るのが良いのではないかと個人的に思料しております。
佐藤信二
----- Original Message -----
From: "Kentaro Hayashi" kenhys@gmail.com To: "debian-devel@debian.or.jp" debian-devel@debian.or.jp Date: 2023/09/10 日 21:10 Subject: [debian-devel 00428] Debian Installer(GUI)の日本語モードで採用すべきフォントについて
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
- ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
-- Youhei SASAKI uwabami@gfd-dennou.org GPG fingerprint: 4096/RSA: 66A4 EA70 4FE2 4055 8D6A C2E6 9394 F354 891D 7E07
佐々木様
今一つ伝わらなくて申し訳ありません。 私は商用用途を排除すべしと言っており、 商用用途可能となっているフォント、ただしオープンライセンス定義ありを除外 と主張しているのですが。
--- uwabami@gfd-dennou.org wrote:
佐々木です.
佐藤様: 林さんが列挙したのは main に収録されているフォントですので, いずれも商用利用可能です.
林様: フォントサイズはどの程度なら許容されるのでしょうか? 場合によっては, installer 用にサブセット化(例えば JIS 第一水準だけ, とか) してみますかね.
ついでに
- fonts-migmix/unstable
パッケージメンテナです. IPA フォントと M+ フォントの合成で視認性は良いですが, upstream の更新がないですね. サイズは 3M 前後.
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
パッケージメンテナです. Universal Design なので視認性はとても良いです. サイズは 4.5 M なのでちょっと大きすぎますかね.
以上, 御参考までに.
On Sun, 10 Sep 2023 22:04:51 +0900, wanzerbusi@yahoo.co.jp wrote:
林様 お世話様です。 フォントそのものは私は専門家ではありませんが、こと「何のフォントを選択」という観点から議論したいです。 もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
そうなるとほぼ一択となりますが、IPAフォント。これがオープンソースかどうかで決まるでしょう。 WIKIを見るとTakaoフォントという名前に変わったのかそれとも同一なのか、今ひとつ定かではない説明ですが、 これを選択するかどうかの検討から入るのが良いのではないかと個人的に思料しております。
佐藤信二
----- Original Message -----
From: "Kentaro Hayashi" kenhys@gmail.com To: "debian-devel@debian.or.jp" debian-devel@debian.or.jp Date: 2023/09/10 日 21:10 Subject: [debian-devel 00428] Debian Installer(GUI)の日本語モードで採用すべきフォントについて
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
- ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
-- Youhei SASAKI uwabami@gfd-dennou.org GPG fingerprint: 4096/RSA: 66A4 EA70 4FE2 4055 8D6A C2E6 9394 F354 891D 7E07 _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
佐藤様
「主張」されているのがが、「Debianがどうすべきか?」ですと、ちょっと誤解があるようにお見うけします。
「非商用利用限定」のライセンスのフォントは、Debianのコアの部分である、インストーラーやmain のレポには使えません。
Debian のいうDSFG準拠の「Free Software」という定義では、非商用限定とか非軍事限定などの用途限定があるソフトやフォントだと「ライセンス要件に合致せず」となります。この用途限定禁止のライ センス要件はGNUでも同じです。
日本語でシャウエアー等で昔から使われた非商用限定の「フリーソフト」とは意味がちょっと意味が違います。
青木 On Mon, 2023-09-11 at 08:38 +0900, wanzerbusi@yahoo.co.jp wrote:
佐々木様
今一つ伝わらなくて申し訳ありません。 私は商用用途を排除すべしと言っており、 商用用途可能となっているフォント、ただしオープンライセンス定義ありを除外 と主張しているのですが。
--- uwabami@gfd-dennou.org wrote:
佐々木です.
佐藤様: 林さんが列挙したのは main に収録されているフォントですので, いずれも商用利用可能です.
林様: フォントサイズはどの程度なら許容されるのでしょうか? 場合によっては, installer 用にサブセット化(例えば JIS 第一水準だけ, とか) してみますかね.
ついでに
- fonts-migmix/unstable
パッケージメンテナです. IPA フォントと M+ フォントの合成で視認性は良いですが, upstream の更新がないですね. サイズは 3M 前後.
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
パッケージメンテナです. Universal Design なので視認性はとても良いです. サイズは 4.5 M なのでちょっと大きすぎますかね.
以上, 御参考までに.
On Sun, 10 Sep 2023 22:04:51 +0900, wanzerbusi@yahoo.co.jp wrote:
林様 お世話様です。 フォントそのものは私は専門家ではありませんが、こと「何のフォントを選択」という観点から議論したいです。 もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
そうなるとほぼ一択となりますが、IPAフォント。これがオープンソースかどうかで決まるでしょう。 WIKIを見るとTakaoフォントという名前に変わったのかそれとも同一なのか、今ひとつ定かではない説明ですが、 これを選択するかどうかの検討から入るのが良いのではないかと個人的に思料しております。
佐藤信二
----- Original Message -----
From: "Kentaro Hayashi" kenhys@gmail.com To: "debian-devel@debian.or.jp" debian-devel@debian.or.jp Date: 2023/09/10 日 21:10 Subject: [debian-devel 00428] Debian Installer(GUI)の日本語モードで採用すべきフォントについて
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
* ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
-- Youhei SASAKI uwabami@gfd-dennou.org GPG fingerprint: 4096/RSA: 66A4 EA70 4FE2 4055 8D6A C2E6 9394 F354 891D 7E07 _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
本筋外で1点明言。
もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
全くの間違いで「正反対」です。 商用を排除するのはDebianフリーソフトウェアガイドライン 「目標分野の平等」に反します。 https://www.debian.org/social_contract#guidelines
ライセンスは、人々が特定の目標分野でプログラムを利用することを 制限してはいけません。たとえば、商用利用や、遺伝学の研究での プログラムの使用を制限していてはいけません。
ならある日からDEBIANが完全有償になってもこちらにおわします方々は、全く文句無いということですねー。
REDHATの二の舞いになろうとも。 いやはやなんと祐福でご立派な考え方。よく反芻致します。
佐藤信二
--- henrich@iijmio-mail.jp wrote:
本筋外で1点明言。
もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
全くの間違いで「正反対」です。 商用を排除するのはDebianフリーソフトウェアガイドライン 「目標分野の平等」に反します。 https://www.debian.org/social_contract#guidelines
ライセンスは、人々が特定の目標分野でプログラムを利用することを 制限してはいけません。たとえば、商用利用や、遺伝学の研究での プログラムの使用を制限していてはいけません。
-- Hideki Yamane henrich@iijmio-mail.jp _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
あらいです。
それこそ「正反対」じゃないですか?
(略)使用を制限するようなDistroになってしまわないために、 制限をもたらすライセンスとなっているpackageは排除しなければいけない
という話なのだと思うのですが。
In Msg 20230911095006.0ec3cb656d3f81d71fefcd9c@iijmio-mail.jp; Subject "[debian-devel 00437] Re: Debian Installer(GUI)の日本語モードで採用すべきフォントについて":
本筋外で1点明言。
もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
全くの間違いで「正反対」です。 商用を排除するのはDebianフリーソフトウェアガイドライン 「目標分野の平等」に反します。 https://www.debian.org/social_contract#guidelines
ライセンスは、人々が特定の目標分野でプログラムを利用することを 制限してはいけません。たとえば、商用利用や、遺伝学の研究での プログラムの使用を制限していてはいけません。
-- Hideki Yamane henrich@iijmio-mail.jp _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
On Mon, 11 Sep 2023 19:55:55 +0900 (JST) ARAI Shun-ichi hermes@ceres.dti.ne.jp wrote:
制限をもたらすライセンスとなっているpackageは排除しなければいけない
あぁ、以下の記述で誤解をしていたようです。失礼しました というか、いまもどちらの話をしているのかちょっと混乱していますが
私は商用用途を排除すべしと言っており、 商用用途可能となっているフォント、ただしオープンライセンス定義ありを除外
排除すべし、と言われても「商用用途」というのがDSFG-freeではない、という意味であれば 現状含まれていませんね。
林です。
2023年9月11日(月) 0:50 Youhei SASAKI uwabami@gfd-dennou.org:
佐々木です.
佐藤様: 林さんが列挙したのは main に収録されているフォントですので, いずれも商用利用可能です.
林様: フォントサイズはどの程度なら許容されるのでしょうか? 場合によっては, installer 用にサブセット化(例えば JIS 第一水準だけ, とか) してみますかね.
d-iメンテナの人がどういうポリシーで採択しているのかは 正直なところ聞いてみないとちょっとわかりません。 (というわけで、debian-bootの方にメールを投げておきました。)
ついでに
- fonts-migmix/unstable
パッケージメンテナです. IPA フォントと M+ フォントの合成で視認性は良いですが, upstream の更新がないですね. サイズは 3M 前後.
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
パッケージメンテナです. Universal Design なので視認性はとても良いです. サイズは 4.5 M なのでちょっと大きすぎますかね.
これくらいの増加でもメンテナがOKという判断なら、UDフォントで いいんじゃないかなーとは個人的には思っています。
もっとコンパクトなやつの中ではfonts-motoya-l-cedarが1.9Mほどなので よさげですが、個人的な嗜好でしかないので、いろんな人の意見を聞いてみたかったのでした。
以上, 御参考までに.
On Sun, 10 Sep 2023 22:04:51 +0900, wanzerbusi@yahoo.co.jp wrote:
林様 お世話様です。 フォントそのものは私は専門家ではありませんが、こと「何のフォントを選択」という観点から議論したいです。 もともとフォントは商用用途が強いのはご既承の通り。よってDEBIANの信念からも、商用用途のフォントを排除するのは自明かと存じます。
そうなるとほぼ一択となりますが、IPAフォント。これがオープンソースかどうかで決まるでしょう。 WIKIを見るとTakaoフォントという名前に変わったのかそれとも同一なのか、今ひとつ定かではない説明ですが、 これを選択するかどうかの検討から入るのが良いのではないかと個人的に思料しております。
佐藤信二
----- Original Message -----
From: "Kentaro Hayashi" kenhys@gmail.com To: "debian-devel@debian.or.jp" debian-devel@debian.or.jp Date: 2023/09/10 日 21:10 Subject: [debian-devel 00428] Debian Installer(GUI)の日本語モードで採用すべきフォントについて
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
- ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
-- Youhei SASAKI uwabami@gfd-dennou.org GPG fingerprint: 4096/RSA: 66A4 EA70 4FE2 4055 8D6A C2E6 9394 F354 891D 7E07 _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
こんにちは。野方です。
インストーラーに使うならクセがないNoto Sans CJKがよいと思いますが リストにないのは大きすぎるからでしょうか? あと、条件としては等幅もありますでしょうか?
2023年9月10日(日) 21:10 Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com:
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
リストから選ぶのであれば、BIZ UDゴシックでしょうか。 ユニバーサルデザインのモダンフォントというのが理由です。
リストにはないですが、MplusもMplus1-Regular.otfは1.5Mです。 これがたぶん小さくて見栄えがいいと思います。 BIZ UDゴシックでも大きすぎるなら、引っこ抜いて作り直す必要がありますが これも候補に入れていいと思います。
個人的にはVLゴシックやIPAは、いまさら使う必要もないかなと思いました
2023年9月10日(日) 21:10 Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com:
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
- ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
[4] https://wiki.debian.org/DebianInstaller/GUIFonts
-- Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
-- 野方 純 (Jun Nogata) - mail: nogajun@gmail.com - web: http://www.nofuture.tv/
林です。
2023年9月11日(月) 12:15 Jun Nogata nogajun@gmail.com:
こんにちは。野方です。
インストーラーに使うならクセがないNoto Sans CJKがよいと思いますが リストにないのは大きすぎるからでしょうか? あと、条件としては等幅もありますでしょうか?
はい、Noto Sans CJKはちょっと大きいかなと思ってリストからははずしていました。 (19MBほどありますし。) 等幅かプロポーショナルもありかは、決めの問題な気もするので、 他の人の意見を伺いたいところです。
2023年9月10日(日) 21:10 Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com:
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
リストから選ぶのであれば、BIZ UDゴシックでしょうか。 ユニバーサルデザインのモダンフォントというのが理由です。
リストにはないですが、MplusもMplus1-Regular.otfは1.5Mです。 これがたぶん小さくて見栄えがいいと思います。 BIZ UDゴシックでも大きすぎるなら、引っこ抜いて作り直す必要がありますが これも候補に入れていいと思います。
あ、fonts-mplusはたしかに考慮に入れていませんでした。 コンパクトでよいですね。
個人的にはVLゴシックやIPAは、いまさら使う必要もないかなと思いました
2023年9月10日(日) 21:10 Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com:
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
最初に解決すべきは1.でどのフォントを採用するのがいいのかという点です。 ポイントとしては次の要件があります。
- 視認性が高いこと
- udebパッケージに含めるのでフォントサイズはより小さいものが望ましい
- ベースにするフォントパッケージに複数フォントが含まれている場合 どれか1つのフォントファイルのみudebパッケージに含めることになるはず
というわけで、識者の方のご意見を伺いたいです。
ちなみにunstableで利用可能なもののうち、毛筆や手書き風、明朝体のものを除くと 以下のフォントがありました。(ざっとリストアップしたので漏れだったり あまり適切でないものも含まれているかもしれません。)
- fonts-horai-umefont/unstable
- fonts-ipaexfont/unstable
- fonts-ipaexfont-gothic/unstable
- fonts-ipafont/unstable
- fonts-ipafont-gothic/unstable
- fonts-konatu/unstable
- fonts-migmix/unstable
- fonts-mona/unstable
- fonts-monapo/unstable
- fonts-motoya-l-cedar/unstable
- fonts-motoya-l-maruberi/unstable
- fonts-morisawa-bizud-gothic/unstable
- fonts-sawarabi-gothic/unstable
- fonts-takao/unstable
- fonts-takao-gothic/unstable
- fonts-umeplus/unstable
- fonts-umeplus-cl/unstable
- fonts-vlgothic/unstable
[1] debian-installer: GUI font for Japanese was incorrectly rendered https://bugs.debian.org/1037256
[2] Debian Installerの日本語フォントをどうにかする話 https://slide.rabbit-shocker.org/authors/kenhys/tokyodebian-d-i-font-202307/
[3] Proposal: change Japanese font for GUI installer https://lists.debian.org/debian-boot/2023/06/msg00224.html
[4] https://wiki.debian.org/DebianInstaller/GUIFonts
-- Kentaro Hayashi kenhys@gmail.com _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
-- 野方 純 (Jun Nogata) - mail: nogajun@gmail.com - web: http://www.nofuture.tv/ _______________________________________________ debian-devel mailing list debian-devel@debian.or.jp https://lists.debian.or.jp/mailman/listinfo/debian-devel
林さん
本題部分へのコメントです。
On Sun, 2023-09-10 at 21:09 +0900, Kentaro Hayashi wrote:
林です。
Debian Installer(GUI)でインストール中の表示言語で日本語を選択して インストールしようとするとHan Unification(いわゆる中華フォント) になってしまうという既知の問題があります。[1][2][3]
今回相談したいのは、この問題を修正するにあたって、 日本語フォントとしてどのフォントの採用を提案するのがいいのか?という点です。
以下、この件に関して説明します。
そもそもはDebian 9以降でfonts-android(DroidSansFallback)が採用された ことによります。(それまではttf-cjk-compactというインストーラーで 各国使う文字にしぼった特別なフォントを採用していたみたいです。[4])
なんとなく読めてしまうのでインストール作業に支障がなかったりも するのですが、「続く」や「戻る」ボタンのように常に表示される部分が 違うのは違和感がありますし、そのままにせず修正を働きかけたいと考えています。
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
正直、「日本語だけ特別」を押すアプローチには抵抗もあるし、メンテナンスも大変な気がします。
たしかに、DroidSansFallbackフォント(TTF)はHan Unification文字に、中国(PRC)文字だけを採用しているので、当然視覚上の問題が発生します。
一方、同じGOOGLEが出しているNOTO CJKは、フォントセット(TTC)で、各国用の文字やセリフ体まで同梱されています。 旧来のTTFフォーマットに変えて、TTCフォーマットをフォントデーターに採用するのはHan Unification問題に対応する正攻法の気がします。 うまく使えば、Han Unificationのコードポイントでもうまく中国向けにも日本向けにも対応して字形問題なく表示時対応が可能です。 ただパッケージサイズは、現状では展開後93MBと10倍以上大きいのは欠点ですね。
そこで、一番いいのは、以下の気がします: ・NOTO CJKをベースに、DroidSansFallback同等の文字コードカバレージにしぼり、セリフ体データー等も外しつつ、Han Unificationのための字形問題の発生文字はTTCで効率的に収納して小さくまとめたフォントを作る。 ・そして、この縮小版NOTO CJKでUDEBを作成。(INSTALLERで採用を御願いする) ・インストーラーに設定ロケールにあわせてTTC中の公方フォントが拾われるメカニズムを追加(FONTCONFIG?)
ただ、実際には技術的にかなりよくわかっていないといけないので、、、私にはできません。
ちなみに、私はNOTO CJKをデスクトップでメインに使っています。 もちろんケアせず英語環境で使うと、同梱フォントで英語ロケールでは優先度が高い中華フォントが表示されます。 私はfont-managerをつかって、GUIで中華フォント部分を無効化して日本語文字表示優先で英語ロケールでストレスなく使っています。
青木
PS: ちなみに、TakaoフォントはIPAフォントをバグ修正改変して頒布するために名前を変えたと理解しています。ただリリース最終は実質2015年ですね。
林です。
2023年12月8日(金) 0:31 Osamu Aoki osamu.aoki@gmail.com:
林さん
本題部分へのコメントです。
On Sun, 2023-09-10 at 21:09 +0900, Kentaro Hayashi wrote:
snip
技術的には次のことをすれば解決できます。
- DroidSansFallbackではなく適切な日本語フォントのudebパッケージを作る
- 1.で作ったudebをDebian Installerに含めるようにしてもらう
- Debian Installerで日本語を選択したときにフォントを明示的に切り替える仕組みを入れる
正直、「日本語だけ特別」を押すアプローチには抵抗もあるし、メンテナンスも大変な気がします。
たしかに、DroidSansFallbackフォント(TTF)はHan Unification文字に、中国(PRC)文字だけを採用しているので、当然視覚上の問題が発生します。
一方、同じGOOGLEが出しているNOTO CJKは、フォントセット(TTC)で、各国用の文字やセリフ体まで同梱されています。 旧来のTTFフォーマットに変えて、TTCフォーマットをフォントデーターに採用するのはHan Unification問題に対応する正攻法の気がします。 うまく使えば、Han Unificationのコードポイントでもうまく中国向けにも日本向けにも対応して字形問題なく表示時対応が可能です。 ただパッケージサイズは、現状では展開後93MBと10倍以上大きいのは欠点ですね。
そこで、一番いいのは、以下の気がします: ・NOTO CJKをベースに、DroidSansFallback同等の文字コードカバレージにしぼり、セリフ体データー等も外しつつ、Han Unificationのための字形問題の発生文字はTTCで効率的に収納して小さくまとめたフォントを作る。 ・そして、この縮小版NOTO CJKでUDEBを作成。(INSTALLERで採用を御願いする) ・インストーラーに設定ロケールにあわせてTTC中の公方フォントが拾われるメカニズムを追加(FONTCONFIG?)
ただ、実際には技術的にかなりよくわかっていないといけないので、、、私にはできません。
ありがとうございます。
ttf-fonts-compatほど圧縮はできないものの、上記案でうまく小さくまとめられるのであれば、 より理想的ではありそうです。(仕組みを確立するところまでをどうするという問題がのこりますが)