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[debian-devel:02842] Upload Policy (v1.0)



やなぎはらです。

昨年末に手をつけてほったらかしになっていた
本家へのアップロードのポリシーをまとめ、
第1版を作成しました。

いちおう、本日18:30よりこのポリシーを適用していと思います。

内容に不具合などがあると思いますので、どんどん指摘してくださいね。

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	Debian JP Packageを本家へアップロードするための方針

         (Policy to upload JP-Packages to Debian Project)

							First Edition
								(1.0)

● はじめに

  Debian JP Projectで作成/公開しているパッケージは、全てDebian Project
(以下、本家と呼びます)に提供(Contribute)することを前提としています。

  これらのパッケージは既にDebian JP ProjectのFTPサイトやUNIX USER、
Linux Japanといった雑誌の付録CD-ROMに収録、配布という形で公開されてい
ますが、これらはβリリース(テスト)という名目で実施しています。本来、β
リリースしているパッケージは、できるだけ早く本家へ提供するべきなのでしょ
うが、以下のような障壁があるため、98年2月19日現在、本家への提供作業は
思うように進んでいません(2月19日現在、本家に提供されているパッケージは、
kon2, konfont, ktermのたったの3つだけです)。

  Debian JP Projectの初期の活動として、日本語を扱うことができるパッケー
ジを揃えることに重点を置き、安定版Debian向けのパッケージを作成していた
ため、開発版向けのパッケージの作成は後回しになっていました。ですから、
現在のこの状態は仕方がないのかもしれませんが、このままでは、Debian本体
に日本語環境を取り込もうというDebian JP Projectの目的がいつまでも達成
できそうにありません。

  そこで、Debian 2.0(コードネーム:hamm)のリリースに向けて、できだけた
くさんのDebian JP Packageを本家に提供していくことにしたいと思います。
既に、Debian JP Projectのパッケージ作成対象は、97年11月から unstable版
となっています。


● 本家パッケージメンテナの登録とパッケージのアップロード

  本来、パッケージを本家への提供するのは、パッケージメンテナ自身が行な
えば良いのですが、それには、次のような障壁があるように思われます。

  o 本家のパッケージメンテナに登録しなければいけない。
  o 英語でのメールやりとりが強いられる。
  o 本家の政治的な話題などにまきこまれる。
  o パッケージのメンテナンスのための時間が十分に取れない。

  このような障壁のため(かどうかわかりませんが)か、Debian JP Packageの
パッケージメンテナであっても、本家のメンテナに登録している方は、98年2
月現在、わずか3名というのが実状です。この状況で、なんとか本家へ提供す
るパッケージの数を増すために、Debian JP Projectとして、次の2つの提供
方法を採用しようと思います。

  1. Debian JP Packageのパッケージメンテナー自身が直接本家へ
     アップロードする。
    (本来のあるべき姿)

  2. Debian JP Projectが本来のパッケージメンテナーの代理として
     本家へアップロードする(代理人制の導入)。
     ただし、次の条件を設定する。

     条件:
	o 代理人は、本家のパッケージメンテナとして登録されている
	  人で、かつDebian JP Project開発者メンバーであるもの。
	  (本家にとって、信頼のおける人間である)

	o 代理人は、報告されたバグレポートはクリティカルなもの以外は
	  そのまま本来のパッケージメンテナにフォワードすること。

	  クリティカクなバグは、代理人が暫定的に対処する。
          対処完了後、パッケージメンテナに対処内容を報告し、
	  正式対処を依頼。暫定対処に問題があれば、パッケージ
	  メンテナの正式対処版のパッケージを再度アップロードする。
	  
	  ただし、対処が困難な場合は本来のパッケージメンテナに
	  フォワードする。
	  (基本的に代理人は、バグを修正しない)

● 本家へアップロードするパッケージの種類

  Debian JP Packageの中には、既に本家に存在するパッケージに日本語化
あるいは国際化したものが存在します。これらを全て既存のパッケージとは
別ものとしてアップロードすることは、*いたずらにパッケージ数を増加さ
せるだけ* であって、ユーザに余計な混乱を与えることにもなりかねません。

  そこで、Debian JP Projectでは、次の条件を満すパッケージのみ、本家へ
アップロードすることにします。

  1. 本家に存在しないパッケージ

     そのパッケージが日本語対応(国際化対応)しているかいないかに
     関わらず、そのままパッケージをアップロードする。

  2. l10n対応(地域化:日本語対応)したパッケージ

     日本語を扱えるようにしただけのパッケージ(xxxx-ja)は、それを
     そのまま本家にアップロードすることにします。
     ただし、そのパッケージが将来i18n(国際化)対応された場合は、
     3.の「i18n対応したパッケージ」と同じように扱い、i10nパッケー
     ジは削除(Obsolate)すること。

  3. i18n対応(国際化)したパッケージ

     国際化したパッケージは、パッケージをそのままアップロードしたり
     しないで、本家に存在するパッケージへの差分パッチを作成し、本家の
     パッケージメンテナへi18n化パッチを送付し、適応してもらうように
     する。あるいは、そのパッケージのメンテナンスを自分に移してもら
     うか、のいずれかの手段を取ること。
     
     ただし、国際化したパッケージとしてメンテナンスを引き受けるのは、
     パッケージメンテナ自身とします。

     これにより、本家に同じ内容のパッケージが複数存在することはなく
     なる。


● 本家へのアップロード手順

  Debian JP Projectで作成したunstable向け)のパッケージをアップロード
する手順は次のとおりとする。

  1.Debian Devel MLにパッケージアップロードの通知が送信された日より、
    1週間を過ぎ、その時点で未解決のバグが存在しないものは、本家へ
    アップロードする資格を得る。

  2.パッケージメンテナは、βリリースした日から2週間後までに、そのパッ
    ケージを本家へアップロード対象とするかどうか、アップロードOKの
    場合、アップロードする人(本人 or 代理人)を debian-private MLへ
    宣言メールを送付すること。
    (パッケージメンテナが本家のパッケージメンテナに登録されている場合、
     代理人制度は適用しないことにします。よって、ここで述べる手順は一
     切不要となります。)


    このメールでアップロード代理人が指名されていた場合、指名された
    代理人は、代理アップロードを引き受けるかどうかの返事を、その宣
    言メールに対してリプライするという形で行う。代理人は、拒否する
    事もできます。

  3.アップロード資格を持つパッケージがβリリースから2週間を過ぎても
    パッケージメンテナから代理人指名等のメールが、debian-privateに
    送付されないものは、Debian JP Privateのメンバーで本家へアップロー
    ドするかどうかの判断を下し、代理人を立候補あるいは推薦(と言っても、
    本家に登録されているもの以外はダメですが)で決め、本家にアップ
    ロードする。

  4.代理人を引き受けた代理パッケージメンテナは、ソースパッケージを
    展開し、debian/control, debian/changes などのパッケージ化ファイ
    ルに記載されているパッケージメンテナの名前を自分ものに変更する。

  5.パッケージのDebian Revisionに、.x を追加する。
    
    例: locale-ja_2.1 の場合
	 locale-ja_2.1.1 とする

    例: kterm_6.2.0-8 の場合
	 kterm_6.2.0-8.1 とする


※注意
  パッケージメンテナ本人が本家のパッケージメンテナになり、
パッケージをアップロードことを制限するものではありません。
代理人を立ててアップロードしていたパッケージでも、本人が
本家のメンテナになった時点で、代理人を立てなくても構いません。

  また、本人がアップロードする際、上記の「本家へのアップロード
するパッケージの種類」、「本家へのアップロード手順」に従う必要は
ありません。ただし、いたずらにパッケージの数を増やすことは避け
たいものです。


● 参考
本家のパッケージメンテナになると、master.debian.orgなどに
アカウントが作成されます。また、Debian Projectで行われる
選挙の議決権を得ることになります。さらに、debian-private MLなど
パッケージメンテナのみ登録可能なMLに入れるので、これからの方針など
詳しい情報が手に入ります。

逆に、代理人制と使って本家のパッケージメンテナにならない場合は、
これらの特典が得られません。


● Debian JP Projectメンバーのなかで本家メンテナになっている人の一覧

	柳原 良亮	(yochi@debian.org/yochi@debian.or.jp)
	鴨志田 陸	(kamop@debian.org/kamop@debian.or.jp)

	(現在申請中)
	前原さん	(maehara@debian.or.jp)



1998年2月19日

Debian JP Project Leader
柳原 良亮(yochi@debian.or.jp)
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 Yoshiaki Yanagihara	       Debian JP Project
 E-mail: yochi@debian.or.jp    [Japanese] http://www.debian.or.jp/
         yochi@debian.org      [English ] Sorry, now under construction.