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[debian-devel:00328] Debian-1.2 Install memo
八田@日本インターシステムズです。
Debian 1.2のフロッピーベースでのインストールメモです。最低限ネットワーク
につながるところまで書いてあります。このMLの読者が今更FDベースで新規にイ
ンストールするとも思えませんが、何かのご参考になれば。
ちょっと長いです。すみません。
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Debian-1.2 インストールメモ
このインストールメモは私の体験に基づいてかかれているので、ほんのちょっぴ
り特殊なケースかも知れないが次のような環境でインストールした。
・LAN経由でインターネットにつながっている。
・PCMCIA イーサネットカードを使用している。
使用マシンはSotecのWinBookS (8MBに増設、ディスク約200MB)、イーサネットカ
ードはMELCOのLPC-T。
いちおう注意事項を。
この文書を利用した、あるいは利用しなかったことによって生じた責任は、筆者
は一切負わないものとします。自分の責任で利用してください。
0.準備
ftp.debian.org またはそのミラーサイトからインストールディスクのイメージ
ファイルを取得する。
stable/disks-i386/currentの下にあるファイルのうち、3.5インチ用のファイル
は
resq1440.bin
drv1440.bin
base14-1.bin
base14-2.bin
base14-3.bin
base14-4.bin
である。
同じくFTPサイトのtoolsディレクトリの下にあるrawrite(2)などを使用して、イ
メージファイルをフロッピーディスクへコピーする。FDは計6枚。
ディスクの名前はそれぞれ以下のようになる
rescue
device driver
base1
base2
base3
base4
他にインストール中にブートフロッピーを1枚作成するように要求されるので、7
枚のフロッピーを用意しなければならない。
rescueディスクを使用して、システムを立ち上げる。しばらくすると英語のメッ
セージが画面に表示されて「boot:」というプロンプトが画面下部に表示され
る。ここは何も考えずリターンキーを押す。
カーネル等を読み込み、デバイスのチェックが済んだ後でメニュー形式のインス
トールが始まる。
1.ディスプレイのモードの選択
ここではディスプレイがカラー表示可能かモノクロ表示可能か選択する。デフォ
ルトはモノクロ画面になっている。私がインストールに使用したマシンはモノク
ロ液晶のものなので、カラー画面になったときの印象はわからない。
2.キーボード選択
この後はインストールステップを省略してインストールできるようになる。今回
はできるだけインストーラの指示どおり選択していくことにする。
1.1をインストールしたときはキーボードを選択した覚えがないので1.2から新し
く入ったインストールステップだと思う。ただし日本(japan)はリストに入って
いない。選べるキーボードは以下の通り。
U.S.English
Dvorak
AZERTY
Germany
Spain
Finland
France
Italy
Norway
Poland
Russia
Sweden (se-latin1)
しょうがないのでquerty配列を選ぶ。dvorak配列も、惹かれるものもあるが今回
は一般的と思われる選択をしてみた。
3.ディスクにパーティションをきる
パーティションはCUIベースで切っていく。ここでの操作は言葉で説明するのも
面倒なので省くが、私が設定した内容だけ書くと、
/dev/hda1をLinuxパーティションとし187.04MB割り当てて、
/dev/hda2をLinux Swapパーティションとし16.04MB割り当てた。
このマシンはディスク容量が小さいのでLinuxしかインストールしないことにし
た。
4.スワップディスクのパーティションの初期化
「Initialize and Activate the Swap Disk Partition」を選択する。パーティ
ション名を要求してくるのでデフォルトのまま/dev/hda2でOK。BadBlockのスキ
ャンをするか選択し、ディスク内容が破壊される旨の警告が出される。すべてリ
ターンキーを押していくとSwapパーティションの初期化が始まる。
5.Linuxのパーティションの初期化
「Initialize a Linux Disk Partition」を選択する。パーティション名を要求
してくるのでデフォルトのまま/dev/hda1でOKを選択。BadBlockのスキャンをす
るか選択し、ディスク内容が破壊される旨の警告が出される。すべてリターンキ
ーを押していくとパーティションの初期化が始まる。ファイルシステムが構築さ
れる。
Mount as the Root Filesystems?と訊いてくる。Linux用のパーティションは今
回1つしかないのでyesと答える。
6.Baseシステムのインストール
最小限のシステムのためのファイル群を集めたbaseシステムをインストールす
る。ここでインストールに使用するFDDを選択しなければならないが、1番目の
/dev/fd0を選択する。
base1ディスクをFDDにセットするよう要求される。セットした後リターンキーを
押す。
base1から順次base4までFDを取り替えつつ、インストールしていく。
4枚目を読み込んだ時点でファイルの展開が始まる。
7.カーネルのインストール
「Install the Operating System Kernel」を選択する。ここでもインストール
に使用するFDDを選択しなければならないが、1番目の/dev/fd0を選択する。
rescueディスクをFDDにセットするよう要求される。rescueディスクをFDDにセッ
トしてOKを押す。
8.デバイスドライバのインストール
「Install the Device Drivers」を選択する。ここでもインストールに使用する
FDDを選択しなければならないが、1番目の/dev/fd0を選択する。
driversディスクをFDDにセットするよう要求される。driversディスクをFDDにセ
ットしてOKを選択する。
9.デバイスドライバの設定
「Configure Device Driver Modules」を選択する。ここで設定するデバイスの
種類は以下の通り。
block Disks and disk-like devices.
cdrom Device drivers for CD-ROM drives.
fs Drivers that allow many different filesystems to be accessed.
ipv4 Internet Protocol drivers.
misc Drivers that don't fit in the other categories.
net Drivers for network interface cards and network protocol.
pcmcia PCMCIA cards.
scsi Drivers for SCSI controller cards and classes of SCSI devices.
ここは各マシンのデバイス構成によって設定が変わってくるだろうから詳細は割
愛。比較的特殊なデバイスに関してのみモジュールとしてデバイスドライバが選
べる。blockのところにraidのデバイスドライバがあったり、cdromのところに
Sound Blaster ProのCDインターフェースがあったり。まったくノーマルなハー
ドウェア構成のマシンを使用していると確信が持てるならインストールしなくて
もいいかもしれない。
pcmcia関連のデバイスの設定はここでは不要。インストール後にちょっと作業す
る必要がある。
10.baseシステムの設定
「Configure the Base System」を選択する。まず時間帯の設定。日本で作業し
ているなら「Asia」とキーボードから打ち込み、続けて「Tokyo」と打ち込む。
システムクロックを世界標準時に合わせるか聞かれるので、yと答える。
11.ネットワークの設定
「Configure the Network」を選択する。ホスト名を設定する。ドメイン名を設
定する。IPアドレスを設定し、netマスクを設定する。ネットワークアドレス、
ブロードキャストアドレスはデフォルト値にそのままOK出せばいいでしょう。ゲ
イトウェイがあるかどうか聞かれるので、あればYesと答える。DNSも設定する。
この辺はネットワーク管理者か市販のTCP/IP解説書にあたってほしい。
ただし、PCMCIAのネットワークアダプタを使う場合、ここで設定した値はまった
く使われない。が、どうせ、後々必要な情報なので情報を入手しておいて損はな
い。
「Use Ethernet?」と訊かれるのでネットワークアクセスをPCMCIA経由で行うか
内蔵カードで行うか選択する。PCMCIA経由なのでNOと答える。
12.ハードディスクからLinuxを立ち上げるようにする。
「Make Linux Bootable Directly From Hard Disk」を選択する。
マスターブートレコードを作成するか聞かれる。
Debianシステムが自動的に立ち上がるようにするか聞かれる。
Linuxしかインストールしないので、両方ともyesを選択した。
13.ブートフロッピーディスクの作成
「Make Boot Floppy Disk」を選択する。何も入っていないフロッピーディスク
をセットしてリターンキーを押すとブートフロッピーディスクが作成される。シ
ステムがハードディスクから立ち上がらなくなって困ったときに使用するディス
クである。Debian-1.1インストールの時はカーネル再構成の時に失敗してお世話
になった。今回は使用せずにすむことを祈る。
14.システムのリブート
「Reboot The System」を選択する。システムがシャットダウンされリブートが
かかる。インストーラでの作業はここまでで終了。
15.ルートのパスワードを設定する。
デバイスのチェックが入るのでかなり長い間待たされるが、しばらく待っている
とルートのパスワードを入れるよう要求してくる。パスワードは新規と確認のた
め2回入力を促される。
16.新規ユーザの登録
続いて、新規ユーザを一人分作成する。ユーザ名から始まって、パスワード、
fingerの情報のため実名、電話番号(勤務先、自宅)等を入力するよう要求され
る。結構面倒くさい。PCMCIAを使用しないのであれば、ここまでで、最低限のオ
ペレーションシステムの機能を持ったDebian GNU/Linuxシステムができあがる。
このあと、dselectが立ち上がりシステムインストールの第2段階へ進む。あらか
じめローカルの環境に各種パッケージがあればこのままシステムをインストール
できる。なおFTP経由でインストールしようと考えているなら、この後netstdパ
ッケージを取得してきてインストールしておかなければならない。(netstdは
netbaseパッケージとcppパッケージに依存しているので都合3つのパッケージを
インストールすることになる。さらにダイアルアップ環境でインストールしよう
(いるのか?)と考えているならppp等のパッケージが必要になると思われるがやっ
ていないので確実なことはわからない)
17.PCMCIAカードサービスのインストール
PCMCIAを利用するなら、pcmcia-csパッケージをインストールする。あらかじめ
pcmcia-csパッケージを入手しておかなければならない。場所は
stable/binary/adminにある。pcmcia-modulesパッケージなどもあるがインスト
ーラでデバイスドライバをインストールしていれば必要ない。インストール終了
時にカードサービスが立ち上がり、pcmcia-csでサポートされているカードなら
この時点で認識される。
Debian 1.1の時には苦労してpcmcia-csパッケージを作成しなければならなかっ
たが、今回は非常に楽にPCカードを認識させられた。FDベースでカーネル再構築
できるようにするのは非常にしんどかったので、デバイスドライバディスクがな
かったら今回まっさらな状態からインストールなんてやる気にならなかったと思
う。
18.PCMCIAネットワークカードの設定
PCMCIAネットワークカードの設定は/etc/pcmcia/network.optファイルに記述し
ておく。ここで、前述のネットワーク関連の情報が必要になってくる。
IPアドレス、ネットマスク、ブロードキャスト、ゲートウェイ、ネームサーバな
どのアドレスが必要になるのであらかじめ調べておかなければならない。それぞ
れの情報を書く場所はnetwork.optファイルをみればわかるので、割愛。また、
SCSIカードも持っていないのでそのあたりの設定はわからない。インターネット
につながっているノートユーザはここまで来て、初めてdselectからFTP経由で各
種パッケージをインストールできるようになる。
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以上。
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