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[debian-devel:00926] bug-reporting.txt



八田です。

bug-reporting.txt の翻訳です。テキストは doc-debian_1.4-0.deb 所収のもの。
ごめんなさい。ちょっと長いです。
訳注にDebian JP プロジェクトへのバグレポートはdebian-devel@xxxxxxxxxxx 
へと書きましたがよかったでしょうか。
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                      Debian システムのバグを報告するには

   下記の要領で、submit@bugs.debian.org までメールを送って下さい。

   一つのメッセージの中に関係のないバグをいくつも書かないで下さい。特
   に異なるパッケージのバグを一つにまとめるのは避けて下さい。また、バ
   グ報告を submit@bugs 以外のメーリングリストや受信者あてに送付しない
   で下さい(正しいやりかたは下記に詳しく書かれているので見て下さい)。

   現在未解決のバグは、WWW 他で一覧できます。詳細は他の文書を見て下さ
   い。

   擬似ヘッダをメッセージ本体の先頭に記述して下さい。バグのあるプログ
   ラムを含むパッケージの名前とバージョンがわかるような Package: と 
   Version: からなる行です(dpkg --search や dpkg --list で表示できます。
   dpkg --help を見て下さい)詳しい要件は下記を見て下さい。

   実際の Debian パッケージに関するものではないバグを報告する際、パッ
   ケージ行に記述するために提供されている擬似パッケージがあります。こ
   のようなバグも、WWW 上のバグ情報のページで一覧できます。

例

   バグリポートはメールヘッダも含めて以下のようなものになります。

  To: submit@bugs.debian.org
  From: diligent@xxxxxxxxxxxxxxxxx
  Subject: Hello says `goodbye'

  Package: hello
  Version: 1.3-2

  When I invoke `hello' without arguments from an ordinary shell
  prompt it prints `goodbye', rather than the expected `hello, world'.
  Here is a transcript:

  $ hello
  goodbye
  $ /usr/bin/hello
  goodbye
  $

  I suggest that the output string, in hello.c, be corrected.

  I am using Debian 1.1, kernel version 1.3.99.15z
  and libc 5.2.18.3.2.1.3-beta.

------以下、訳
  To: submit@bugs.debian.org
  From: diligent@xxxxxxxxxxxxxxxxx
  Subject: Hello says `goodbye'

  Package: hello
  Version: 1.3-2
   
  プログラム hello を通常の shell から引き数なしで起動すると、'hello,
  world'と表示されるべきところが'goodbye'と表示されます。実行時の表示
  は以下の通り

  $ hello
  goodbye
  $ /usr/bin/hello
  goodbye
  $

  hello.c に書かれている出力文字列は正しいように見えます。

  使用システムはDebian 1.1、カーネルのバージョンは 1.3.99.15z で、libc
  のバージョンは 5.2.18.3.2.1.3-beta です。
-----ここまで
  (訳注:Debian Project へのバグリポートは英文で書いて下さい。Debian JP
   プロジェクトへのバグリポートは日本語で debian-devel@xxxxxxxxxxx へ
   送付して下さい。)

バグ報告には、以下の情報を記述して下さい。

     * 表示されたか、ログファイルに書かれたエラーメッセージの「正確」
       で「完全」なテキスト。これはとっても重要です!
     * 問題を再現するための正確なキー操作や手順。
     * 不正な動作の記述。予想される正常時の動作と、実際に起こったこと
       を正確に。実行時の例があると実際に起こったことをよく示すことが
       できます。
     * もしあれば、修正済みのプログラムかパッチ。
     * 問題がおきたプログラムの詳細な設定。設定ファイルのテキストの内
       容を完全に含めて下さい。
     * 使用しているDebianシステムのバージョン
     * 使用しているカーネルのバージョン(uname -aを実行して下さい)
     * 使用している共有 C ライブラリ(ls -l /lib/libc.so.5 を実行して下
       さい)
     * その他、適切と思われる Linux システムの詳細はなんでも。たとえば、
       Debian の Perl スクリプトの障害にぶつかったら、'perl'バイナリの
       バージョン(perl -v)を書きたくなるものでしょう?
     * システムのハードウェアの適切な詳細。デバイスドライバの問題を報
       告する時はシステムのハードウェアをすべて挙げて下さい。IRQ や
       I/O アドレスの衝突が原因であることがよくありますから。

   その他関係ありそうな詳しい情報はなんでも書いて下さい。情報をつめ込
   みすぎてあまりにも長大なバグ報告にしてしまう恐れはほとんどありませ
   ん。問題を再現するために使用するファイルも、小さいものでしたら一緒
   に入れて下さい(テキスト以外のファイルは uuencode して下さい)。

バグリポートの写しを他のアドレスへ送る

   バグリポートの写しを、通常の送付先である debian-devel やパッケージ
   保守担当者以外のどこかに送らなければならないこともあります。

   Cc:欄に記述して、バグリポートの写しを他のアドレスに送付することはで
   きますが、その写しの方には Reply-To: 欄や Subject 行にバグリポート番
   号が付加されません。受信者がそのメールに返事を書く時、おそらくヘッダ
   の submit@bugs.debian.org へのエントリは保存されているでしょうから、
   そのメッセージは新しいバグリポートとして記録されてしまいます。重複し
   たメッセージが多数生成されることになるのです。

   「正しい」方法はヘッダ X-Debian-CC を使用することです。以下のような
   行を(Package 欄の擬似ヘッダではなく)メッセージのメールヘッダに追加し
   て下さい。

 X-Debian-CC: other-list@xxxxxxxxxx

   このように記述すると、バグ追跡システムは、debian-devel と同じく
   X-Debian-CC の行に書いてあるアドレスにもバグリポートを送付することに
   なります。

   この機能を quiet@bugs へ送付する時に組みあわせると役に立つことがよ
   くあります。

細かなバグ報告はメーリングリストに転送しないで下さい。

   些細な(たとえばドキュメントの誤字や些末なビルドの問題などの)バグリ
   ポートや、一度にたくさんのリポートを発行するさいには maintonly@bugs
   か quiet@bugs へ送付して下さい。maintonly は(擬似ヘッダにパッケージ
   名が正しく記載されていて、かつそのパッケージに保守担当者がいる場合)
   パッケージの保守担当者にリポートを送付します。また、quiet に送られ
   たリポートはバグとして記録されるだけで、どこにも転送されません(たと
   えば、同じようなバグ報告を発行し、要約だけを投稿する際などに有用で
   す)。

   このようにすれば、バグシステムが転送するメッセージにはすべて
   Reply-to 欄が設定されるので、返信はもともとのリポートと同様に処理さ
   れることになります。

  未知のパッケージ、またはPackage欄が記述されていないバグリポート

   関連するパッケージの保守担当者がわからなかった場合は、宛先が
   maintonly だったとしても、バグ追跡システムは debian-devel へバグリ
   ポートを転送します。

   maintonly@bugs か nnn-maintonly@bugs に送付する際は、送付するバグ報
   告が正当なパッケージに関するものであることを確認して下さい。新たに発
   行するバグ報告の先頭行にパッケージ名を正しく記載するか、パッケージ名
   などが不正な場合に、まず適当なものへ修正してから処理する 
   control@bugs のサービスを利用して下さい。

dpkg を使ってバグリポートに載せるためパッケージとバージョンを調べる

   コマンドのバグを報告するなら、コマンド'dpkg --search'を使ってどのパッ
   ケージからインストールしたか調べられます。コマンド'dpkg --list'や
   コマンド'dpkg --status'を使うとインストールしたパッケージのバージョン
   がわかります。

   以下に例を示します。

$ which dpkg
/usr/bin/dpkg
$ type dpkg
dpkg is hashed (/usr/bin/dpkg)
$ dpkg --search /usr/bin/dpkg
dpkg: /usr/bin/dpkg
$ dpkg --search '*/dpkg'
dpkg: /usr/doc/copyright/dpkg
dpkg: /var/lib/dpkg
dpkg: /usr/bin/dpkg
dpkg: /usr/lib/dpkg
dpkg: /usr/doc/dpkg
$ dpkg --list dpkg
Desired=Unknown/Install/Remove/Purge
| Status=Not/Installed/Config-files/Unpacked/Failed-config/Half-installed
|/ Err?=(none)/Hold/Reinst-required/X=both-problems (Status,Err: uppercase=bad)
||/ Name            Version        Description
+++-===============-==============-============================================
ii  dpkg            1.2.9elf       Package maintenance system for Debian Linux
$ dpkg --status dpkg
Package: dpkg
Essential: yes
Status: install ok installed
Priority: required
Section: base
Maintainer: Ian Jackson <ian@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
Version: 1.2.9elf
Replaces: dpkgname
Pre-Depends: libc5 (>= 5.2.18-2), ncurses3.0
Conflicts: dpkgname
Description: Package maintenance system for Debian Linux
 This package contains the programs which handle the installation and
 removal of packages on your system.
 .
 The primary interface for the dpkg suite is the `dselect' program;
 a more low-level and less user-friendly interface is available in
 the form of the `dpkg' command.

$

     _________________________________________________________________
                                      
    Ian Jackson / owner@bugs.debian.org. 3rd July 1996.
     _________________________________________________________________
                                      
    翻訳:八田修三 / hattas@xxxxxxxxxxxxxx 1997年 4月16日
    (この翻訳は無保証です)
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