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[debian-devel:10197] Re: Target of Debian JP Project



佐野@浜松です。

# jp-policy にもっていきます。

In <19990813124133W.kubota@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>,
 at Fri, 13 Aug 1999 14:34:55 +0900,
 on [debian-devel:10061] Re: Target of Debian JP Project,
  Tomohiro KUBOTA <kubota@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx> さん writes:

> From: Atsuhito Kohda <kohda@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
> Subject: [debian-devel:10057] Re: Target of Debian JP Project
> Date: Fri, 13 Aug 1999 10:16:49 +0900

> (中略)
> > こういう条件付けるより、パッケージ作る気がある方は
> > どんどん参加してもらって、その後のことはその後に
> > まかせるので良いので無いでしょうか。
> > 
> > 最優先すべきは Debian developer になる可能性の
> > ある人に可能な限り参加してもらうことだと(少なく
> > とも現状では)思います。
> 
> まさしくそう思います。新しい人が入って来たほうが、
> activity は高くなるに決まってますから。

「新しい人が入って来たほうが activity は高くなる」の部分は
同意できるのですが、「その後のことはその後にまかせる」では
うまくまわっていかない、ということが 5 月の延々と続いた議論に
現れていたように思っていました。

> たとえば、VECTOR が出している Pack for Windows のような
> 方向へ、Debian JP パッケージ集が行けばいいなあと思って
> います。Pack for Windows は、たぶんいま 20000 本程度の
> ソフトウェアが収録されています。しかも、それは大部分が
> "日本人" (って何?って私は思うのですが) が作ったもの
> です。"日本人" の作品だけでこれだけの数、というのは、
> たいへんな活気です。もちろん、そのなかには
> くずソフトみたいなのもありますし、Windows そのものが
> ヘボいので必要に追われて作ったソフトもありますし、
> さらには「車輪の再発明」にあふれています。しかし、
> そういう中からこそ、優れたソフトも出て来るのではないかと
> 思います。それに、あれだけにぎやかだと、やっぱり
> 楽しいじゃないですか。
> (私も、Vector にソフトを提供したことがあります)。

「にぎやかだと楽しい」というのは共感できます。私も Slackware から
Debian に移行した理由のひとつに「豊富なパッケージ数」があったり
しますから。

ただ、「くずソフトみたいなのもある」というのは、システムとしての
「質」を重視する Debian にとっては受け容れ難いところかもしれません。

# 「Debian 宣言」参照。

「くず」というのが例えば Severity: clitical とか grave な Bug Report が
山ほど来るような有害なものでないのなら (つまりコードレベルの判断でなく
価値観のレベルの判断なら) 問題無いかもしれませんが。

> # www.vector.co.jp に行くと、ライブラリ収録数は 44012 と
> # なっていました。

それから、「Debian はオープンなプロジェクト」ですから、
「Debian JP パッケージ集」が「Pack for Debian」になる必要は無いと
思います。その方向は Debian にとっては (芳尾さんの書かれた意味で) evil 
なのではないかと考えています。もちろん JP Project 内の (人も含めた)
資源の問題もありますが。(ftp master の負荷とか)

> 一方、Debian Project も Debian JP Project も、いつも
> 人材不足です。しかし、Linux のプログラミング系の本はけっこう
> 売れているみたいだし (たとえば、www.linux24.com の書籍
> ランキング)、開発とかをやってみたい人は潜在的には
> かなりいるのではないかと思います。それをどう掘り起こして
> いくか、というのが問題ですが。

そうですね。その「掘り起こす」部分で JP Project が手助けをできれば、
それは良いことだと思います。ただ、そこで止まってしまっては不充分なのでは
ないかと。「Debian の普及」のためには「JP Packages への登録」で満足して
しまうのではなく、「Debian Official Package への登録」まで進んだほうが
良いと考えているのです。

そして、「Debian JP Project」が「Debian の普及」を目標としている以上、
そのことは最初から確認しておいたほうがいいんではないかと。

5 月の議論では、その「プロジェクトにとっての目標」を確認するところまで
戻らないと結論に到達しなかったわけですよね。

そういうことを毎回繰り返していたのでは、「議論によって決める」ことに
途方も無いエネルギーが必要になり、(現在既にそういう意見を持っている
人もいますが) 議論自体を無益だと感じてしまう人が出てしまいます。

Debian Project が Debian Free Software Guideline を決めた時には
プロジェクト内の開発者総数は現在の JP Project のメンバー数より
はるかに多かったはずです。

# DFSG が決まったのは a month-long e-mail conference in June 1997 の後。
# 一方 1996/12 の 1.2 rex リリース時には 120人以上、1997/6 の 1.3 bo 
# リリース時には 200人以上の開発者がいたことになっている。

Debian Project は開発者数 600人以上となった現在でも「投票システム」や
 policy-ML などの手段を使って「議論によって方針を決める」ことを継続して
います。なぜ Debian よりはるかに小規模な JP Project でそれができないと
いうのでしょう ? 

香田さんは Debian の New Maintainer 登録制度を「悪習」と批判していますが、
プロジェクトの「理念」と「約束」を確認する手順は、やはりあったほうがいい
と私は思います。

# 「予告無しにかかってくる英語での電話に応対できること」という基準は
# 緩和してもいいんじゃないか、と思っていますが、「プロジェクトについて
# 理解していること」という基準は JP Project にもあったほうがいいと
# 考えています。

> ただ、Debian 本体が Pack みたいに CD-ROM 10枚以上なんてことに
> なったら大変ですが... そんな心配をしてみたいものですね。

それほど遠い先のことでは無いかもしれません。既に potato では
今年 6 月の時点で main のソースだけで CD-ROM 2 枚では収まらなく
なっていたと思います。ソースとバイナリを合わせれば CD-ROM 10枚を
超えるようになるのも時間の問題でしょう。

# geographical Data を入れたいとかいう話もあったし。
# 一気にサイズが膨らみそう。

現状の slink でも各種アーキテクチャのバイナリを全部揃えると 10枚組に
なるみたいですね。

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     #わたしのおうちは浜松市、「夜のお菓子」で有名さ。
    <xlj06203@xxxxxxxxxxx> : Taketoshi Sano (佐野 武俊)