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[debian-devel:13982] About Japanized TeX



八田(ま)です。

ちょっと暇があったので pTeX/jTeX 関係を調べてみました。あまりまとまっ
ていませんがいくつか思ったことを列挙してみます。

1) debian-tetex-maint@org をご覧になっていた方ならお分かりでしょうが、
dvipsk-ja は tetex-bin にマージするのではなく独立のパッケージとして出
すことにしました。すでに ITP 済みです。

# ようは Omega 待ちということですね。

2) いつのまにやら NTT jTeX の新版が出ていて、ASCII pTeX 同様 teTeX ベー
スのパッチになっていました。中原さんにはすでに wishlist でバグ報告をお
送りしていますので、よろしくお願いします。

# 割りと本気でびっくりしました。捨て子だと思っていたので ;-)

そこで、ptex-builder ではなく、うーん、ja-tex-builder (?)とかなんかそ
んなような名前にして pTeX/jTeX をビルドする際に共有できるといいのでは
ないかと思います。

2') dvi2dvi と vftool がまだ org に入っていないようです。また、依存の
関係で sid ではインストールできなくなっているようですので、もしよろし
ければ中原さんから修正と ITP & upload をしていただけるとありがたく思い
ます。

# うっかり org にバグ報告を出してしまったので怒られてしまった ;_;

3) ptex-builder には teTeX のソースがそっくり入っているようですが、本
当にビルドに必要なのは kpathsea と web2c 関係のディレクトリだけのよう
です。ざっくり削った tarball を作ってやってみたところ、うまく行きまし
た。サイズが半分くらいになりますので、こちらの方がいいように思います。

ちなみに私が実験した際に残したのは

teTeX-src-beta-20001218-stripped
|-- config
`-- texk
    |-- kpathsea
    |   `-- STATIC
    |-- make
    `-- web2c
        |-- doc
        |-- etexdir
        |   `-- etrip
        |-- lib
        |-- man
        |-- mpware
        |-- omegadir
        |-- omegaware
        |-- otps
        |-- pdfetexdir
        |-- pdftexdir
        |-- ptex-src-2.1.10
        |-- share
        |-- tests
        |-- tiedir
        |-- triptrap
        |-- web2c
        `-- window

です(ディレクトリだけ列記)。naive に他を削除するだけで OK でした。

4) ところで、pTeX が sid でインストールできなくなって久しいのですが、
喜瀬さんの作業は進んでいるでしょうか? もしお忙しいのであればお手伝いし
ますし、メンテナを引き継いでもかまいません。

# どうせあと数年は TeX と付き合わねばならない...

5) 以前ここでも話題になっていたようですが、ptex-texmf に 1.9 から vf 
が含まれるようになりました。で、dvi2ps-fontdata-ja とかぶるわけですが、
どうするのがよいでしょうか > 識者の方

# 以前の議論では結論が出なかった?

私の個人的な意見では ptex の vf はばっさり捨てて、従来の
dvi2ps-fontdata-ja と同じく jtex の morisawa 主体の vf で代用すればい
いんではないかと思うのですが、pTeX に入っているが jTeX には入っていな
い nmin* & ngoth* というのがどうもよく分かりません。こいつらは要るんで
しょうか? もし必要ならば香田さんがおっしゃっていたように
*-fontdata-base みたいに分けざるをえないでしょうが、これはかなり憂鬱な
作業になりそうです。

6) で、肝心の vf & tfm の配布条件がさっぱり分からないのですが、どなた
かご存じの方はおられますか?

/usr/share/doc/dvi2ps-fontdata-ja/copyright には

All the data are made from freely distributable font metrics.

と書かれているのですが、根拠がよく分かりません(し、そもそもこれだけで
は DSFG-free ではないような気もする)。

で、ASCII が配布している morisawa などの vf では

  このファイルは以下の事項を確認の上、ご利用ください。

  1. 本ファイルは株式会社アスキーに著作権があります。

  2. 本ファイルの使用または、使用不能から生ずるいかなる損害に関しても、
     株式会社アスキーは、一切責任を負わないものとします。

となっていて、これは DFSG-free と言えなくもないような気がする(「ご利用」
というのが微妙)のですが、たぶんどのみち問い合わせが必要なのではないか
と思います。

個人的な感触としては、実はこの二つはそもそもの出所が同じ(pTeX の *.pl
を METAFONT にかけて、makezvf なり vftool なりで処理したもの?)なのでは
ないかという気もするのですが、このあたりの事情をご存じの方はどなたかい
らっしゃらないでしょうか。

7) jbibtex なのですが、jtex に入っているものの license は

  % version 0.30 for JBibTeX versions 0.30 or later, LaTeX version 2.09.
  % Copyright (C) 1990, all rights reserved.
  %
  % This file is derived from btxbst.doc of BibTeX 0.99c
  %
  % Copying of this file is authorized only if either
  % (1) you make absolutely no changes to your copy, including name, or
  % (2) if you do make changes, you name it something other than
  % jbtxbst.doc, jplain.bst, junsrt.bst, jalpha.bst, jabbrv.bst,
  % tipsj.bst, jipsj.bst, tieice.bst, jname.bst, jorsj.bst
  %
  % This restriction helps ensure that all standard styles are identical.
  % The file jbtxbst.doc has the documentation for this style.
  %
  % Please notify Shouichi MATSUI(matsui@xxxxxxxxxxxx) of any bugs in
  % these standard styles or in this documentation file.
  % 松井 正一  (財) 電力中央研究所 情報システム部

となっています。これは Knuth らが書いたファイルの配布条件と同じもの(の
名前を変えただけ)ですので、DFSG-free だと思います。

で、ptex に入っているものは例の non-free なライセンスなわけですが、こ
れはどう考えたらいいんでしょう?(笑)

# 問い合わせるとやぶへびなような気もする...

jbibtex というパッケージを分けるのではなく、ptex と jtex でそれぞれ 
jbibtex を持つというのがとりあえずは良い解なのではないかと思うのですが。

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八田 真行 (Masayuki Hatta)
mhatta@xxxxxxx / mhatta@debian.org / mhatta@xxxxxxxxxxxxxxxx