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Re: Packaging Manual chapter 10 & 11



鍋谷です。

From: "Katsura S. Yoshio" <shishamo@xxxxxxxxxxxxxxx>
Subject: Packaging Manual chapter 10 & 11
Date: Wed, 6 May 1998 02:01:31 +0900

> 芳尾です。
> 
> Packaging Manual の 第10章と第11章とです。よろしければ、ご吟味ください。

お疲れ様です。第10章を読みました。
まずは、気になったことですが、

1. 「the system」---  システム。
                      the は指示するものがなく訳さない?(総称用法?)

2. 「version」   ---  芳尾さんの訳にある通りここでは「派生物」という意味

以下、10章です。意訳はなるべく避けほぼ直訳にしましたが、文章が言わんとし
ていることはなるべく汲み取るようにしたつもりです。
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> When several packages all provide different versions of the
> same program or file it is useful to have the system select a
> default, but to allow the system administrator to change it and
> have their decisions respected.

> 同一のプログラムの違うバージョンを、いくつかのパッケージが提供すること
> があります。そのとき、そのシステムにおいてのデフォルトとして使うプログ
> ラムを選ぶことができると便利です。ただし、システムの管理者だけは、その
> プログラムのデフォルを変更することができ、また管理者による選択はシステ
                     ^
> ムによって確実に反映されなければいけません。

同一のプログラムやファイルの違うバージョン(「派生バージョン」)を、
いくつかのパッケージが提供することがあります。そのとき、システム
で使用するデフォルトを選んでおくと便利です。ただし、システム管理者
がそのデフォルトを変更でき、そのデフォルトを決めることができる(そ
の決定に関わることができる、の意)と便利です。

> If all the packages involved cooperate, this can be done with 
> update-alternatives.

> これらすべてのパッケージが相互に協力関係にあれば、このことは、 
> update-alternativesというコマンドで実現できます。

# 直訳なら「含まれるパッケージすべてが協力すれば」ですが、
# もっとうまい訳がほしいところですね。意訳ですが、

「 Debian では、すべてのパッケージが update-alternatives
   コマンドを利用することで、上記のことを実現します。」

> Each package provides its own version under its own name, and
> calls update-alternatives in its postinst to register its version
> (and again in its prerm to deregister it).

> パッケージは、それぞれ名前とバージョン番号を持ちます。そして、
> パッケージインストール後、 postinstスクリプトの中からそれぞれの
> バージョンを登録するために、update-alternativesを呼びだします
> (削除するときは、 prermスクリプトの中から update-alternativesを呼び
> だします)。 

個々のパッケージは、独自の名前を持った派生バージョンを提供します。
インストール時に postinst スクリプト中で update-alternatives を呼び出
し、派生バージョンを登録します(prerm スクリプト中でその登録を取り消
すために再び update-alternatives を呼び出します)。

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大阪大学理学研究科物理学専攻 博士後期課程1年 大坪研究室(06-850-5346)
         鍋谷 栄展      nabetani@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx