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[debian-users:08013] Re: Debian2.0CD-ROM 860
In <35E24154.E9839210@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
[debian-users:07982] Re: Debian2.0CD-ROM 860, Aug.25 '98 13:45 JST
tt77215@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx says:
= ソースコードを実費で別に供給できれば(つまり,差額分が実費になっていれ
= ば)いいんぢゃないかと思うのですが,拡大解釈になりますか?
ええと、まず、
GPL には前文がついています。そして、この前文には「そもそも
このライセンスは何を意図したものであるか」ということが明言
されています。以降の条文はこの「前文」というものを無視して
解釈すべきではないと思います。
次に、
前文で明言されているように、GPL の目的は、「ソースコードの
複製、改変、再配布する権利の保証」ですので、バイナリ配布で
のいくつかの条件もまた、「配布者はソースコードに関する自由
を保証する明確な意志を持っている」という大前提のもとで解釈
するべきであって、バイナリ配布形態それ自体を主たる目的とし
た配布のことではないと考えるべきです。
ここで、
「前文」というコンテキストが、実際の法解釈の場面でどの程度
の実効性をもつかについては議論があると思います。しかし、尊
重されるべきはライセンスを課したAuthorの意志であることに違
いはありません。GPL を課したAuthorの意志とは、「ソースコー
ド」に関する自由であって、バイナリ配布のための抜け道(という
言い方には語弊がありますが)もあるよ、と伝える事ではないでしょ
う。
#余談ですが、GPL のなかのバイナリ配布に関する言及は、標準
ではCコンパイラがバンドルされないようなプラットフォームで
GNUのtoolsが利用できるようにするための、gccのバイナリ配布
のことを想定したものであったように思う。ちょっと記憶が曖昧。
いずれにせよ、あの価格設定では「クロ」だと私は信じます。
GPL の基となっている``Free''の精神にたいしてすら、道義的に
問題があると思います。十分に安価であるのだから、最初から3枚
組での販売でいいのではないでしょうか。
ところで、
「lignux flame war」をご存知でしょうか。
ご存知ならば、そこでrms が何を主張しようとしていたかを再度
確認してみて下さい(これは、GNU Bulletinのなかにも書かれて
います)。そして、linux kernelをベースとしたDebianについては
``Debian GNU/Linux'' という表記が採用されている事にも特に注
~~~~~~~~~ 意を向けておいて下さい。
「ソースコード?そんなの用がある奴だけが好きにすりゃいいぢゃ
ん」という姿勢が、SPI がDebianとして実現しようとする自由へ
の「挑戦」であることを、Debian user には知っていてほしいと
私は思っています。良く分からない、というかたも、まずは
http://www.debian.org から情報をたどってみて下さい。
#こういうのって、ちゃんとまとめた文書を用意したほうがいい
んだろうか。私は``Debian FAQ''に書かれている内容で十分だ
と思っていたんだけれど...
-.- . -. -.
Ken Nakagaki <kenn@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
「会社は主にそれ自身の慣性によって前進している」-- Gerry Spence