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[debian-users:08783] package documents & source package
佐野@浜松です。
ちょっと別の方向に話を振るので、タイトル変更しました。
永田さん:
# 改行位置編集してます。
> # 話はずれますが、/usr/doc/<package_name> の中の特定のファイル
> (例えば、README.Debian) にそのパッケージのドキュメンテーションに
> ついての「状況」を記述してあるともっと便利かと思います。(ポリシーで
> もうそうなっているのでしたら教えてください。)
> 「ドキュメンテーションはない」とか、「info でしかない」とか
> 「一応あるが、めちゃめちゃ古い」等と記述されていると非常に便利だと
> 思います。特に始めてそのパッケージを使用する人にはいい事だと思います。
>
> で、この情報があるんだったら、それの所在についてのきまりがあると
> 更に良いかと思います。
>
> もちろん、既にこういった情報を含んでいるパッケージもありますが、
> あっても、記述されている場所がばらばらの様なので・・・
さらに話をズラしてしまいますが、最近職場の友人が一時期 Debian (hamm)
を試してみて、「何だか不信感を持った」とかでまた FreeBSD に戻っていった
のですが、その理由を聞くと「 /usr/doc/PACKAGE/copyright の書き方が
自分の感覚に合わない」と言うのです。
具体的に言うと、例えば /usr/doc/nkf/copyrigt (他にも同様なものが
たくさんありますが) では最初に "This package was debianized by ..."
があって、その次に "It was downloaded from ..." の記載があり、
その次にオリジナルコードの nkf.c から引用されたと思われる
Copyright:
Copyright (C) 1987, Fujitsu LTD. (Itaru ICHIKAWA)
...
という部分があるのですが、これを彼は「順番が逆ではないか?」と
主張するのです。私は「これは Debian パッケージとしての copyright
だと思う (実際、オリジナルの README などに COPYRIGHT が書かれて
いるパッケージは、それがそのまま /usr/doc/PACKAGE に置かれている
場合も多いから) 」という意見で議論していたのですが、実は
/usr/doc/debian/FAQ/ の下を見ていて、
5.2. Who wrote all that software?
o For each package the authors of this program are credited in the file
/usr/doc/PACKAGE/copyright, where PACKAGE is to be substituted with
the package's name. (Packages conforming to an older Debian Packaging
Standard have this in the file /usr/doc/copyright/PACKAGE instead.)
o Maintainers who package this software for the Debian Linux system are
listed in the Debian control file (6.4) that comes with each package.
という部分があるのを見つけました。また /usr/doc/debian-ja/FAQ/ の下には
対応する部分の日本語訳として
5.2. そのソフトウェアは誰が作成したのですか?
o それぞれのパッケージについて、プログラムの作成者は
/usr/doc/PACKAGE/copyright にクレジット表示されています。ここで
PACKAGE はパッケージの名前の代わりです。(パッケージが Debian の古い
パッケージ作成標準に従っていたら、代わりに
/usr/doc/copyright/PACKAGE になります)
o Debian Linux システム向けにソフトウェアをパッケージにした保守担当者
は、それぞれのパッケージに含まれる``Debian 制御ファイル''に表示され
ています。
と書かれています。
これを読むと、たしかに /usr/doc/PACKAGE/copyright ファイルは
「上流開発者」とそのコードに関するライセンスについての情報が
書かれていると期待するのが自然なような気もしてきました。
彼の主張では「パッケージについての情報は README.debian など
に書くか、もしパッケージとしてのライセンス情報が重要なら
copyright.debian というファイルを別に作ったほうが良く、
".debian" 抜きの "copyright" というファイルにパッケージ化に
関する情報を、しかもオリジナル (上流) コードに関する情報より
優先して書くというのは許容できない。これではオリジナルコード
の開発者が尊重されていないように感じる。」ということらしいです。
私の感覚ではそうは思わないのですが、「そういうように感じる人間も
いるということを認識してくれ」とまで言われたし、上述のように
FAQ での説明と食い違っているような気もするので、とりあえず
ここで他の方たちの意見をうかがって理論武装したいと思いました。
なお、パッケージによっては、例えば cdda2wav のように GPL が
そのまま copyright ファイルになっているものや checker, cron,
gpm, gzip などのように copyright ファイルには最初に上流開発者
の Credit があって、後のほうに Debianize に関する情報があるもの、
また file, imagemagic のように Debian に関する情報は copyright
ファイルにはまったく無く、 README.debian に Debianized に関する
情報が書かれているものなどがあることは確認しています。
パッケージによって異なるということは、具体的な構成はメンテナー
にまかされているということなのかもしれませんが、 debmake の
サンプル /usr/doc/debmake/examples/sample.multi/copyright を
見ると最初に Debianize に関する情報が記載されているパターン
になっているので、これがそういうスタイルの多い原因なのかなとも
思ったり、、、
現時点では、 FAQ にあるように、あるいは file, imagemagic など
のパッケージのように、 copyright ファイルはオリジナルについて
の情報として、 Debianized に関する情報は README.debian に記載
するというスタイルのほうが、無用な反感を招かないためには
良いんじゃないかな、という気がしています。
パッケージメンテナーをめざす人間の一人として、先輩方の御意見を
拝聴させて頂ければさいわいです。
あと、ソースパッケージの .dsc ファイルに上流コードをダウンロード
した場所や適用したパッチなどが書かれていると、 .orig.tar.gz を
ダウンロードしなくても手元にあるオリジナルコードのアーカイブが
流用できるかどうか判断できて便利だとか (diff ファイルを見れば
わかるだろうと言ったら、 diff.gz として圧縮されているとダウン
ロードせずに lynx で読むことができないから不便だとか) 、
そもそも上流コードは独自に (他の公開パッチを当てたりディレクトリ
名を変更したりして) .orig.tar.gz にするより、ネットワークや
CD-ROM などで配布されているオリジナルの上流コードアーカイブを
そのまま利用するかたちにして、適用する公開パッチなども入手した
そのままの形で置くようにしたほうがソースから make する場合には
便利なんじゃないか、とも言っていました。
私が想像するに、おそらく .orig.tar.gz という形で独自に上流コード
を固めておくことには、「ソースパッケージ」を構成する上での
それなりの理由があるんじゃないかと思うのですが、いろいろと
資料を眺めていてもどうも理解できなかったので、これについても
質問させて頂きます。
以上、よろしくお願いします。
--
<sano@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx> : Taketoshi Sano (佐野 武俊)