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Re: develnews #3 (3/6) 翻訳



武井伸光です.

[5] に挙げられていた Christian Perrier の記事を読むと,
debian-installer 内の po ファイルの i18n についてで,主題は以下の2つ.

・d-i のメッセージが,エチオピアの公用語のアムハラ語に87%(しかも主要
なパッケージについては全て)訳されたので,d-i のアムハラ語版が使える
ようになった
・d-i の(長大な1つの) PO ファイル内にある,個々の置換翻訳文を以下の5
つのレベルに分けた.レベル1は普通のアーキテクチャでのデフォルトイン
ストールで使われる文,レベル2はデフォルトインストールでは使われない
けれども,一般的な内容の文.この2レベルを*全て*訳出してある d-i はリ
リースされる

てことなので,訳文のように
> 新しいアフリカ語(アムハラ語)が利用可能となり、その翻訳は文字列の重
> 要性…
と続けて訳すのはまずそうです.重要性によってレベル分けされたのはアム
ハラ語に限った話ではないのですから.


 Mon, 31 Dec 2007 16:08:49 +0900
 Message-ID: <20071231160702.FFCD.22C00B13@xxxxxxxxx>
> D-I i18n news
> -------------
>  Christian Perrier gave some news[5] of the translation work of
>  debian-installer. A new African language (Amharic) has been enabled, and
>  the translations have been split in 5 levels according to the importance
>  of each string (level 1 for strings always used and level 5 for strings
>  used only in special case on non-mainstream architectures). This split
>  means that translations can be activated sooner while still having a good
>  coverage of most installation scenarios.
>  -- Raphael Hertzog
> 
>  [5] http://www.perrier.eu.org/weblog/2007/12/23#d-i_i18n-news
> 
> D-I 国際化ニュース
> ------------------
> Christian Perrier さんが Debian インストーラの翻訳作業に関する
> ニュースを出しました[5]。新しいアフリカ語(アムハラ語)が利用可能

「新しいアフリカ語(アムハラ語)が…」とあると,えーと,アムハラ語がご
く最近に作られたように思えてしまいます(エチオピア大使館のページには
「およそ3000年以上にわたり独立を維持している、アフリカ唯一の独立国。」
とあるので,おそらくずいぶん古くからの言語なのではないかしらん).そ
うではなくて d-i が newly に has been enabled したのでしょうから,こ
こは,
新しくアフリカの言語(アムハラ語)が利用可能となりました。
とか
新規にアフリカの言語(アムハラ語)が利用可能となりました。
とか
アフリカの言語(アムハラ語)が新しく利用可能となりました。
とか
アフリカの言語(アムハラ語)が新規に利用可能となりました。
のように,
「新しく」or「新規に」などとしましょう.また,アフリカ語というくくり
の言語はないでしょうから,「アフリカの言語」としました.また,内容は
ここで一旦切れるので,文を続けずに句点を入れて文末化しました.




> となり、その翻訳は文字列の重要性に応じて 5 つのレベルに分割され
> ました(常に使用される文字列用のレベル 1 から、主流でないアーキ
> テクチャ上の特別な場合のみに使用される文字列用のレベル 5 です)。
> この分割により、翻訳がまだインストールシナリオの大部分を網羅し
> ているというものであっても、より早く翻訳を有効にすることができ
> ます。

以下は僕の案.主な変更点は下記2点.
・「文字列」を「文」に/最初のは「内容」に
・「用の」を「向けの」に

d-i の翻訳文は内容の重要性に応じて 5 つのレベルに分割されました(常に
使用される文向けのレベル 1 から、主流でないアーキテクチャ上の特別な
場合のみに使用される文向けのレベル 5 です)。

# 日本語としてより適切なのは,「5 つのレベルに分けられました」とか
# 「5 段階のレベル分けをされました」だろうが,後続の文で「この分割」
# と言っているので,ここも分割としておかないと対応がつかない.

> この分割により、翻訳がまだインストールシナリオの大部分を網羅し
> ているというものであっても、より早く翻訳を有効にすることができ
> ます。

ここは「まだ○○していないけれども,(肯定)」という方向では? 「まだ
○○しているけれども」という文章では,未来には否定形が待つ文脈ですか
ら,将来は翻訳は無効となってしまいますよ.以下は案.
「翻訳」を「翻訳版 d-i」としたのは意訳.

この分割により、まだインストールシナリオの大部分しか翻訳されていなく
とも、より早く翻訳版 d-i を有効にすることができます。

という感じでしょうか.「この分類により」でもいいかも.

# 前出の文で「レベル分けをされた」と訳したならば,ここも,「このレベ
# ル分けにより、」のように対応づけよう.前の表現がどうであろうとも,
# 「この分類により」と表現したら,前がどんな表記であろうとも適合する
# かもしれない.

みなさんよいお年を.
-- 
タケイノブミツ