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dpkg-deb(1)
- From: Hiroshi KISE <kise@xxxxxxxxxxxx>
- Subject: dpkg-deb(1)
- Date: Mon, 3 Aug 1998 13:21:39 +0900
- X-dispatcher: imput version 980506
- X-ml-info: If you have a question, send a mail with the body "# help" (without quotes) to the address debian-doc-ctl@debian.or.jp
- X-ml-name: debian-doc
- X-mlserver: fml [fml 2.1A#45]; post only from members
- Message-id: <199808030421.NAA14901@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- X-mail-count: 00307
- X-mailer: Mew version 1.93b33 on Emacs 20.2 / Mule 3.0 (MOMIJINOGA)
dpkg-deb(1)の2回目です。
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喜瀬“冬猫”浩@南国沖縄
−−−−−−−−−−−−−−−ここから−−−−−−−−−−−−−−−
名前
dpkg-deb - Debian パッケージアーカイブ(.deb) 操作ツール
書式
dpkg-deb -b|--build ディレクトリ [アーカイブ|ディレクトリ]
dpkg-deb -I|--info アーカイブ [制御ファイル名 ..]
dpkg-deb -f|--field アーカイブ [制御ファイル名 ...]
dpkg-deb -c|--contents アーカイブ
dpkg-deb -x|--extract|-X|--vextract アーカイブ ディレク ト
リ
dpkg-deb --fsys-tarfile アーカイブ
dpkg-deb --control アーカイブ ディレクトリ
説明
dpkg-deb は、Debian アーカイブの作成、展開、情報の表示をす
る。
パッケージをシステムにインストールするとか削除するときには
dpkg を使うこと。
ま た、 dpkg に対して dpkg-deb のオプションを指定すること
で、 dpkg を通して dpkg-deb を呼び出すことができる。 dpkg
は、オプションが dpkg-deb のオプションであると判断すると、
dpkg-deb を起動する。
アクション・オプション
--build, -b
debian アーカイブを、 ディレクトリに格納されてい る
ファ イ ル シ ステム木から作成する。 ディレクトリに
は、control ファイルなどの制御情報ファイル の あ る
DEBIAN サ ブディレクトリが必ず存在しなければならな
い。 DEBIAN ディレクトリはバイナリパッケージの ファ
イ ル システム・アーカイブには 含まれない。そのかわ
り、DEBIAN ディレクトリ以下にあったファイルはバイナ
リパッケージ制御情報エリアに置かれる。
--no-check を 指 定 し な い か ぎり、 dpkg-deb は
DEBIAN/control を読み、解析する。 dpkg-debは、文 法
エ ラーやその他の問題のチェックをし、そして、構築中
のバイナリパッケージ名を表示する。 dpkg-deb は ま
た、 管理スクリプトや、その他 DEBIAN 管理情報ディレ
クトリにあるファイルのパーミッションを チェッ ク す
る。
もし、 アーカイブを指定しない場合、 dpkg-deb はパッ
ケージを ディレクトリ.deb という名前で作成する。
もし、すでにアーカイブが作成されて存在して い る 場
合、上書きする。
2番 目 の 引き数がディレクトリの場合、 dpkg-deb は
パッケージ_バージョン_アーキテクチャ.deb ま た は
パッケージ_バージョン.deb (パッケージ制御ファイルに
Architecture フィールドがない場合)というファイル を
作 成する。アーカイブの代わりにディレクトリを指定す
るときには、 --no-check オプションは使用してはい け
ない( dpkg-deb が使用するファイル名を調べるために、
パッケージ制御ファイルを読んで解析する必要がある た
めである)。
--info, -I
バイナリパッケージアーカイブの情報を表示する。
もし 制御ファイル名が指定されていない場合、制御ファ
イル一覧と、パッケージの中身の要約を表示する。
もし 制御ファイル名を指定した場合、 dpkg-deb は指定
し た順でファイル名を表示する。もし指定したファイル
のどれかが存在しなければ、存在しなかったファイル に
対 してそれぞれエラーメッセージを表示し、そして終了
ステータス2で終了する。
--field, -f
制御ファイル情報をバイナリパッケージアーカイブか ら
取り出す。
制 御ファイルフィールドが指定されていない場合、制御
ファイルすべてを表示する。
もし何か指定されている場合、 dpkg-deb はその内容 を
制御ファイルに現われる順序で表示する。もし、複数の
制御ファイルフィールドが指定された場 合、 dpkg-deb
は、それぞれの情報の前にフィールド名(そしてコロンと
空白)を表示する。
指定したフィールドがみつからない場合でもエラーを 報
告しない。
--contents, -c
パッ ケージアーカイブのファイルシステム木の部分に含
まれる内容を表示する。現在のバージョンは、 tar の冗
長出力(-v オプション)をそのまま表示する。
--extract, -x, --vextract, -X
パッ ケージアーカイブからファイルシステム木を、指定
したディレクトリに展開する。
--vextract (-X) は現在展開中のファイルを表示す る。
--extract (-x) はエラーが発生しない限り何も表示しな
い。
ルートディレクトリでパッケージを展開することは正 し
いインストールには ならないことに注意すること! パッ
ケージのインストールには dpkg を使うべきである。
ディレクトリ (親やそれより上のディレクトリは含ま な
い)は必要があれば作成される。
--fsys-tarfile
バ イナリパッケージからファイルシステム木を展開し、
標準出力に tar 形式で出力する。 tar と共に使用す る
こ とで、特定のファイルをパッケージアーカイブから取
り出すことができる。
--control, -e
制御情報ファイルをパッケージアーカイブから指定し た
ディレクトリに展開する。
も しディレクトリが指定されない場合、カレントディレ
クトリにある DEBIAN サブディレクトリに展開する。
指定したディレクトリ(親やそれより上のディレクトリは
含まない)は必要があれば作成される。
--help, -h
dpkg-deb の使用方法、つまりすべてのオプションとその
使い方の要約を表示する。
--version
dpkg-deb のバージョン番号を表示する。
--licence
dpkg-deb の著作権と無保証に関する 情 報 を 表 示 す
る。(ア メリカ式の綴りである --license もサポートし
ている)
その他のオプション
--new dpkg-deb に‘新しい’形式のアーカイブであることを明
示して構築させる。これはデフォルトである。
--old dpkg-deb に‘古い’形式のアーカイブを構築させる。こ
の古いアーカイブ形式は非 Debian ツールで処理する こ
と が新しい形式より難しく、現在は使用されていない。
このオプションは、i386 の a.out形式のみを対象として
リリースされた、バージョン 0.93.76(1995年9月)以前の
dpkg で処理するためのパッケージを構築するときだけに
使用される。
--no-check
dpkg-deb --build がアーカイブの中身を確認することを
やめさせる。これによって、どのようにおかしくても 関
係なく、望むアーカイブを構築することができる。
--debug, -D
デ バッグ出力を有効にする。これはとてもおもしろい、
というものではない。
バグ
dpkg-deb -I package1.deb package2.deb はうまく動作しない。
.deb ファイル自体には認証の手段がない。実際、単純なチェッ
クサムさえもない。
dpkg-deb でソフトウェアをインストールしようとしてはいけ な
い! すべてのファイルを正しい位置に置き、パッケージのスクリ
プトを実行し、状態や内容を記録する、ということを確実に実行
させるのであれば、よりふさわしい dpkg を使うべきである。
関連項目
deb(5), deb-control(5), dpkg(8), dselect(8).
著者
dpkg-deb and this manpage were written by Ian Jackson.
They are Copyright (C)1995-1996 by him and released under
the GNU General Public Licence; there is NO WARRANTY. See
/usr/doc/copyright/dpkg and /usr/doc/copyright/GPL for
details.