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dpkg-deb(1)



dpkg-deb(1)の2回目です。
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喜瀬“冬猫”浩@南国沖縄

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名前
       dpkg-deb - Debian パッケージアーカイブ(.deb) 操作ツール

書式
       dpkg-deb -b|--build ディレクトリ [アーカイブ|ディレクトリ]
       dpkg-deb -I|--info アーカイブ [制御ファイル名 ..]
       dpkg-deb -f|--field アーカイブ [制御ファイル名 ...]
       dpkg-deb -c|--contents アーカイブ
       dpkg-deb -x|--extract|-X|--vextract アーカイブ ディレク ト
       リ
       dpkg-deb --fsys-tarfile アーカイブ
       dpkg-deb --control アーカイブ ディレクトリ

説明
       dpkg-deb は、Debian アーカイブの作成、展開、情報の表示をす
       る。

       パッケージをシステムにインストールするとか削除するときには
       dpkg を使うこと。

       ま た、  dpkg に対して dpkg-deb のオプションを指定すること
       で、 dpkg を通して dpkg-deb を呼び出すことができる。  dpkg
       は、オプションが dpkg-deb のオプションであると判断すると、
       dpkg-deb を起動する。


アクション・オプション
       --build, -b
              debian アーカイブを、 ディレクトリに格納されてい る
              ファ イ ル シ ステム木から作成する。 ディレクトリに
              は、control ファイルなどの制御情報ファイル の あ る
              DEBIAN  サ ブディレクトリが必ず存在しなければならな
              い。 DEBIAN ディレクトリはバイナリパッケージの ファ
              イ ル システム・アーカイブには 含まれない。そのかわ
              り、DEBIAN ディレクトリ以下にあったファイルはバイナ
              リパッケージ制御情報エリアに置かれる。

              --no-check  を 指 定 し な い か ぎり、 dpkg-deb は
              DEBIAN/control を読み、解析する。 dpkg-debは、文 法
              エ ラーやその他の問題のチェックをし、そして、構築中
              のバイナリパッケージ名を表示する。  dpkg-deb  は ま
              た、 管理スクリプトや、その他 DEBIAN 管理情報ディレ
              クトリにあるファイルのパーミッションを チェッ ク す
              る。

              もし、 アーカイブを指定しない場合、 dpkg-deb はパッ
              ケージを ディレクトリ.deb という名前で作成する。

              もし、すでにアーカイブが作成されて存在して い る 場
              合、上書きする。

              2番 目 の 引き数がディレクトリの場合、 dpkg-deb は
              パッケージ_バージョン_アーキテクチャ.deb ま た は
              パッケージ_バージョン.deb (パッケージ制御ファイルに
              Architecture フィールドがない場合)というファイル を
              作 成する。アーカイブの代わりにディレクトリを指定す
              るときには、 --no-check オプションは使用してはい け
              ない( dpkg-deb が使用するファイル名を調べるために、
              パッケージ制御ファイルを読んで解析する必要がある た
              めである)。

       --info, -I
              バイナリパッケージアーカイブの情報を表示する。

              もし 制御ファイル名が指定されていない場合、制御ファ
              イル一覧と、パッケージの中身の要約を表示する。

              もし 制御ファイル名を指定した場合、 dpkg-deb は指定
              し た順でファイル名を表示する。もし指定したファイル
              のどれかが存在しなければ、存在しなかったファイル に
              対 してそれぞれエラーメッセージを表示し、そして終了
              ステータス2で終了する。

       --field, -f
              制御ファイル情報をバイナリパッケージアーカイブか ら
              取り出す。

              制 御ファイルフィールドが指定されていない場合、制御
              ファイルすべてを表示する。

              もし何か指定されている場合、 dpkg-deb はその内容 を
              制御ファイルに現われる順序で表示する。もし、複数の
              制御ファイルフィールドが指定された場 合、  dpkg-deb
              は、それぞれの情報の前にフィールド名(そしてコロンと
              空白)を表示する。

              指定したフィールドがみつからない場合でもエラーを 報
              告しない。


       --contents, -c
              パッ ケージアーカイブのファイルシステム木の部分に含
              まれる内容を表示する。現在のバージョンは、 tar の冗
              長出力(-v オプション)をそのまま表示する。

       --extract, -x, --vextract, -X
              パッ ケージアーカイブからファイルシステム木を、指定
              したディレクトリに展開する。

              --vextract (-X) は現在展開中のファイルを表示す る。
              --extract (-x) はエラーが発生しない限り何も表示しな
              い。

              ルートディレクトリでパッケージを展開することは正 し
              いインストールには ならないことに注意すること! パッ
              ケージのインストールには dpkg を使うべきである。

              ディレクトリ (親やそれより上のディレクトリは含ま な
              い)は必要があれば作成される。


       --fsys-tarfile
              バ イナリパッケージからファイルシステム木を展開し、
              標準出力に tar 形式で出力する。 tar と共に使用す る
              こ とで、特定のファイルをパッケージアーカイブから取
              り出すことができる。

       --control, -e
              制御情報ファイルをパッケージアーカイブから指定し た
              ディレクトリに展開する。

              も しディレクトリが指定されない場合、カレントディレ
              クトリにある DEBIAN サブディレクトリに展開する。

              指定したディレクトリ(親やそれより上のディレクトリは
              含まない)は必要があれば作成される。

       --help, -h
              dpkg-deb の使用方法、つまりすべてのオプションとその
              使い方の要約を表示する。

       --version
              dpkg-deb のバージョン番号を表示する。

       --licence
              dpkg-deb の著作権と無保証に関する 情 報 を 表 示 す
              る。(ア メリカ式の綴りである --license もサポートし
              ている)

その他のオプション
       --new  dpkg-deb に‘新しい’形式のアーカイブであることを明
              示して構築させる。これはデフォルトである。

       --old  dpkg-deb に‘古い’形式のアーカイブを構築させる。こ
              の古いアーカイブ形式は非 Debian ツールで処理する こ
              と が新しい形式より難しく、現在は使用されていない。
              このオプションは、i386 の a.out形式のみを対象として
              リリースされた、バージョン 0.93.76(1995年9月)以前の
              dpkg で処理するためのパッケージを構築するときだけに
              使用される。

       --no-check
              dpkg-deb --build がアーカイブの中身を確認することを
              やめさせる。これによって、どのようにおかしくても 関
              係なく、望むアーカイブを構築することができる。

       --debug, -D
              デ バッグ出力を有効にする。これはとてもおもしろい、
              というものではない。

バグ
       dpkg-deb -I package1.deb package2.deb はうまく動作しない。

       .deb  ファイル自体には認証の手段がない。実際、単純なチェッ
       クサムさえもない。

       dpkg-deb でソフトウェアをインストールしようとしてはいけ な
       い! すべてのファイルを正しい位置に置き、パッケージのスクリ
       プトを実行し、状態や内容を記録する、ということを確実に実行
       させるのであれば、よりふさわしい dpkg を使うべきである。

関連項目
       deb(5), deb-control(5), dpkg(8), dselect(8).

著者
       dpkg-deb  and  this  manpage  were written by Ian Jackson.
       They are Copyright (C)1995-1996 by him and released  under
       the GNU General Public Licence; there is NO WARRANTY.  See
       /usr/doc/copyright/dpkg  and  /usr/doc/copyright/GPL   for
       details.