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Installation manual 7.1-7.9 (r1.47)



遠藤です。

インストールマニュアルの 7.1-7.9 (r1.47) を校正しました。
この部分に関しては r1.44 からの変更はありません。

チェックお願いします。

    <chapt id="init-config">
      <heading><prgn>dbootstrap</prgn> によるシステムの初期設定</heading>

      <sect id="dbootstrap-intro"><prgn>dbootstrap</prgn> 入門
	<p>
<prgn>dbootstrap</prgn> は、インストーラがブートした後に起動する
プログラムです。このプログラムが、システムの初期設定と「基本システム」
のインストールを請け負います。
	<p>
<prgn>dbootstrap</prgn> の主な役割、およびシステム初期設定の主な目的は、
お使いになるシステムの主要な設定を行うことです。
例えば、必要ならば、ネットワークの IP アドレスやホスト名など、
ネットワークに関する設定はこちらで行います。
また、「カーネルモジュール」の設定もこちらで行います。
カーネルモジュールとは、カーネルに組み込まれるドライバです。
これらのモジュールには、外部記憶装置のハードウェアドライバや、
ネットワークドライバ、特定の言語や、
他の周辺機器のサポートなどが含まれています。
	<p>
お使いになるシステムの正確な動作やこれ以降のインストール作業に必要な、
これらの基本的な設定をまず最初に行います。
	<p>
<prgn>dbootstrap</prgn>
は、シンプルなキャラクタベースのアプリケーションです。
(システムによってはグラフィック機能のないものもあります。) 
<prgn>dbootstrap</prgn> の使い方は一般的にはとても簡単で、その指示にしたが
うことで、インストールの各作業段階を順々にこなすことができます。
<!-- 「その」が続いてうっとおしので、最初を dbootstrap に変更 -->
また、何か間違いがあったことに気づけば、前に戻ってその作業をやり直すことも
できます。
	<p>
<prgn>dbootstrap</prgn> での操作には、矢印キー、<em>Enter</em>、
<em>Tab</em> を使います。
	<p>
Unix や Linux に熟練されている方ならば、
2 番目の<em>仮想コンソール</em>を呼び出すために、
<em>Left Alt-F2</em> を押してください。
つまり、スペースバーの左手にある <em>Alt</em> キーと、ファンクションキーの
<em>F2</em> を同時に押します。
こちらは <prgn>ash</prgn> と名付けられた Bourne shell
のクローンが起動する独立したウィンドウです。
この時点では RAM ディスクからブートしているので、ご利用になれる
Uniix ユーティリティには限りがあります。
<tt>ls /bin /sbin /usr/bin /usr/sbin</tt> とコマンドを入力すれば、
どんなプログラムが利用可能かを確認することができます。
メニューで行える作業はすべてメニューで行い、
シェルや他のコマンドは何か問題のある場合のみ使ってください。
特にスワップパーティションを有効にする際には、
シェルからこちらの操作を行われても、
メニューソフトウェアはそのことを検知できませんから、
常にシェルではなくメニューを使うべきです。
メニューに戻るには <em>Left Alt-F1</em> を押してください。
Linux は 64 個の仮想コンソールを提供していますが、
&RESCUE-FLOPPY; ではそのいくつかしか使えません。
	<p>
エラーメッセージは、普通 3 番目の仮想ターミナル (<tt>tty3</tt>)
にリダイレクトされます。

<em>Alt-F3</em> (<em>Alt</em> キーを押しながら、<em>F3</em> ファンクション
キーを押す) を押せばこのターミナルに移動することができ、
また、<em>Alt-F1</em> を押せば <prgn>dbootstrap</prgn> 
に戻ることができます。


      <sect>&MSG-SELECT-DISPLAY;
	<p>
システムがブートし終えると、&MSG-SELECT-DISPLAY; というメニューがでてきます。
ディスプレイが白黒のときには、
<em>Enter</em> キーを押してインストールを続けてください。
<![ %m68k [なお、A2024 モニタをお持ちの方は、
白黒を選択する必要があるでしょう。]]>
ディスプレイがカラーの場
合は、矢印キーを使って <em>Color</em> に移動してから <em>Enter</em> 
キーを押してください。 画面が白黒からカラーに変更されると思います。 
そうしたら、もう一度 <em>Enter</em> キーを押してインストールを続けてください。

      <sect>&MSG-TITLE-MENU;
	<p>
システムによっては早過ぎて読めないかもしれませんが、&MSG-WAIT-STATE; 
というダイアログが表示されます。このダイアログボックスは、
メインメニューの各作業段階の間に表示されます。

インストールプログラム <prgn>dbootstrap</prgn> は
その各作業段階の間にシステムの状態を調査します。

この調査の結果を用いれば、
インストールプロセスの最中にシステムが停止するようなことが起きた場合にも、
既に済ましている作業を無駄にせずに
インストールをやり直すことができます。

インストールを最初からやり直さなければならない場合も、
カラーか白黒かの設定、キーボードの設定、
スワップパーティションの再有効化、初期化済みディスクの再マウントは
行う必要があります。
ただ、それ以外にこちらで行った作業は、
すべてインストーラによって保存されているでしょう。
      <p>
インストールの間は &MSG-TITLE-MENU; という見出しのついた
メインメニューが表示されています。

メニューの一番上の選択肢は、インストーラ上で次にするべき項目に順次
変わっていきます。
<!--
システムインストールの進展に応じて変わっていきます。
-->

Phil Hughes 氏は <url id="http://www.linuxjournal.com/"; name="Linux
ジャーナル">で、Debian のインストールは<em>ニワトリ</em>
にさえ教えることができるだろうと書いています。
つまり、Debian のインストールはほとんど<em>Enter</em>
キーを<em>くちばしでつっつく</em>だけだと言いたかったようです。

インストールメニューでまず選択すべきものは &MSG-NEXT;で 示される項目です。
<!-- エントリ MSG-NEXT を使用 -->
システムは既に済ませている作業を調べ、
その結果にそってこの項目を決定します。
通常は &MSG-NEXT; で示される作業項目を選んでください。
こうすることで、システムインストールのその時点での次の作業段階に進みます。

    <sect>&MSG-CONFIGURE-KEY;
      <p>
&MSG-NEXT; の項目にカーソルがあるのを確認して、<em>Enter</em> キーを押し、
キーボードの設定メニューに移ってください。
ご自分の母国語で使われる配列に一致するキーボードを選択するか、
また、もしご希望されるキーボードの配列が表示されていなかったならば
似た配列のものを選択してください。
なお一旦システムのインストールが完了すれば、幅広い選択肢の中からキーボ
ード配列を選ぶこともできます。
(その場合は、インストールの終了後ルートアカウントで <prgn>kbdconfig</prgn>
を実行してください。)
     <p>
お使いになるキーボードの設定にカーソルを移動し、 
<em>Enter</em> キーを押してください。
カーソルの移動には矢印キーを使ってください。
-- 矢印キーは、どんな言語のキーボードでも同じ場所にあるため、
こちらのキーボードの設定には依存しません。

      <sect>ラストチャンス!
	<p>
既にバックアップをとるようにお勧めしたかと思います。
これがディスクの中身をきれいに消去する最初の機会であり、また、古いシステム
を保存する最後の機会でもあります。 もし、バックアップをとっていなかったら、
フロッピーを抜き、システムをリセットしてバックアップを行ってください。


      <sect>&MSG-PARTITION-DISK;
	<p>
まだ、Linux native (専用) パーティションと Linux swap (スワップ) 
パーティションのそれぞれを、
<ref id="non-debian-partitioning"> で説明した方法などでは、
一つも作成されていない場合、
&MSG-NEXT; で示されるメニューの項目は &MSG-PARTITION-DISK; になります。

もし既に Linux native パーティションと 
Linux スワップパーティションを少な
くとも一つずつ作成されていれば、
&MSG-NEXT; で示されるメニューの項目は &MSG-INITIALIZE-SWAP; になります。

もちろん、お使いのシステムのメモリが少なくて、
システムが始動したら直ちにスワップパーティションを
有効にするように求められたならば、この段階はとばしても結構です。

メニューの &MSG-NEXT; で示される項目に関わらず、
下矢印キーを使えば &MSG-PARTITION-DISK; を選ぶことができます。

        <p>
&MSG-PARTITION-DISK; のメニューでは、
パーティションを作成できるディスクの一覧
が表示され、さらにパーティションを作成するアプリケーションが実行されます。

``Linux native'' (type 83) ディスクパーティションは、少なくとも一つ作成
しなければなりません。また <ref id="partitioning"> で説明したように、
最低一つは ``Linux swap`` (type 82)
パーティションを作成する必要があるでしょう。

もしお使いのシステムでパーティションを作成する方法が不確かな場合は、
こちらの章に戻って、そちらをお読みください。
        <p>
お使いになるマシンのアーキテクチャにも依りますが、
さまざまなパーティション作成プログラムがご利用になれます。
お使いになるマシンのアーキテクチャでご利用になれるプログラムには、
以下のものがあります。

<taglist>

<![ %fdisk.txt [ <tag><prgn>fdisk</prgn><item>
Linux オリジナルのディスクパーティション作成プログラムです。
<url id="fdisk.txt" name="fdisk man ページ">をお読みください。]]>

<![ %cfdisk.txt [ <tag><prgn>cfdisk</prgn><item>
操作の容易なフルスクリーン表示の、ディスクパーティション作成プログラムです。
<url id="cfdisk.txt" name="cfdisk man ページ">
をお読みください。]]>

<![ %atari-fdisk.txt [ <tag><prgn>atari-fdisk</prgn><item>
<prgn>fdisk</prgn> の Atari-aware 版です。
<url id="atari-fdisk.txt" name="atari-fdisk man ページ">
をお読みください。]]>

<![ %amiga-fdisk.txt [ <tag><prgn>amiga-fdisk</prgn><item>
<prgn>fdisk</prgn> の Amiga-aware 版です。
<url id="amiga-fdisk.txt" name="amiga-fdisk man ページ">
をお読みください。]]>

<![ %mac-fdisk.txt [ <tag><prgn>mac-fdisk</prgn><item>
<prgn>fdisk</prgn> の Mac-aware 版です。
<url id="mac-fdisk.txt" name="mac-fdisk man ページ">
お読みください。]]>

<![ %pmac-fdisk.txt [ <tag><prgn>mac-fdisk</prgn><item>
<prgn>fdisk</prgn> の PowerMac-aware 版です。
<url id="pmac-fdisk.txt" name="pmac-fdisk man ページ"> 
をお読みください。]]>

	  </taglist>
	<p>
作成するパーティションと、その容量を決めかねている方は、
もう一度 <ref id="partitioning"> をお読みください。
	<p>
スワップパーティションを別に用意することを強くお勧めしますが、
そちらを用意せずに済ましたいと強く望まれる場合、
また、お使いになるシステムに 16MB 以上の RAM が搭載されている場合は、
スワップパーティションを用意されなくても構いません。
この場合は &MSG-DO-WITHOUT-SWAP; という項目を選んでください。

<![ %i386 [ <p>お使いになるルートパーティションには、忘れずに "Bootable"
のマークを付けてください。]]>

    <sect>&MSG-INITIALIZE-SWAP;
      <p>
ディスクパーティションを一つ作成すると、
&MSG-NEXT; というメニュー項目が表示されます。

こちらでは次に行なう作業を、&MSG-INITIALIZE-SWAP;、&MSG-ACTIVATE-SWAP;、
&MSG-DO-WITHOUT-SWAP; の中から選ぶことができます。
<!-- とりあえずメッセージエントリを使うように変更 -->

スワップパーティションの再初期化はいつ行なっても差しつかえありませんので、
よく分からない場合は、&MSG-INITIALIZE-SWAP; の項目を選んでください。

      <p>
このメニュー項目を選択すると、まず最初に &MSG-SELECT-ACTIVATE-SWAP-L;
 という見出しのついたダイアログボックスが表示されます。
そして、既にご自分で設定されたスワップパーティションが、
標準のデバイスとして表示されているはずです。
もしそうならば、単に <em>Enter</em> キーを押してください。
<!-- s/Return/Enter/  -->

      <p>
次に、ハードディスクの円盤の表面上の欠陥によって生じる不可読ブロックの
ために、パーティション全体を調べるオプションを選ぶことができます。
こちらは、(時間はかかるかもしれませんが)傷をつけた覚えが無くても、
MFM や、RLL、古い SCSI のディスクを持っている場合には有益です。
最近のシステム上で正確に動作するディスクでは、
ドライブ自体に欠陥のあるディスクブロックを
置き換える内部機能が備えられていますので、
こちらのオプションを選択する必要はありません。
      <p>
最後に確認を求めるメッセージが表示されます。
初期化を行なうとそのパーティーション上のデータはすべて破壊されるからです。
もし問題がないようでしたら、&MSG-YES; を選んでください。
初期化プログラムが実行されると画面が点滅します。

    <sect>&MSG-INITIALIZE-LINUX;
      <p>
ここでの次の選択項目は &MSG-INITIALIZE-LINUX; のはずです。
もしそうではないならば、それは、
ディスクのパーティションの設定を終了していないか、あるいは、
スワップパーティションの選択をしていなかったからです。 
      <p>
こちらでは Linux パーティションの初期化、あるいは、すでに初期化された 
Linux パーティションのマウントを行なうことができます。
<prgn>dbootstrap</prgn> には、古いシステムを壊さずに、
システムのアップグレードをするような機能が<em>ない</em>ことには
注意してください。
システムのアップグレードをされたい場合は、
Debian それ自体にアップグレードをする機能がありますので、
<prgn>dbootstrap</prgn> を使う必要はありません。
Debian &release; へのアップグレードの手順については、
<url id="&url-upgrading;" name="アップグレードの手引き"> をお読みください。
      <p>
もし空ではない古いディスクパーティションを使う際に、
その中身をきれいにされたい場合は、ここでそれらの初期化を行なってください。
(これにより全てのファイルが消去されます。)
またさらに、先の作業で作成したパーティションもすべて初期化してください。
この時点で初期化されずにマウントされているパーティションは、
同じインストールフロッピーを用いて
インストール作業の一部を行なうために使ったものだけでしょう。
      <p>
<file>/</file> ディスクパーティションの初期化とマウントを行なうために、
&MSG-NEXT; というメニュー項目を選んで選んでください。
最初にマウントや初期化をしたパーティションが <file>/</file> (これ
を「ルート」と呼びます) としてマウントされます。
スワップパーティションを初期化したときと同様に、パーティションの欠陥ブロッ
クの検査をするかどうかを選択できます。
欠陥ブロックの検査は害にはなりませんが、大きな容量のディスクの場
合には 10 分かそれ以上の時間がかかります。 
      <p>
<file>/</file> パーティションをマウントすると、
他のインストール作業を先に進めていない限り、
&MSG-NEXT; で示されるメニューの項目は &MSG-INSTALL-OS; になります。
他のパーティションをセットアップされたい場合には、
矢印キーを使って該当するメニュー項目を選択することで、
パーティションを初期化したりマウントしたりすることもできます。
もし、<file>/var</file> や <file>/usr</file> や
他のファイルシステム用に、独立したパーティションを用意されている場合は、
ここで、それらの初期化やマウントを行なってください。

    <sect id="install-os">&MSG-INSTALL-OS;
      <p>
ルートパーティションをマウントすると、
これ以前に <prgn>dbootstrap</prgn> 上で作業済みでない限り、
次のメニュー項目はこちらになるはずです。
こちらではまず最初に、ルートにマウントしたデバイスが適切なものかどうか
確認を求められます。
次に、インストールするカーネルの読み込みに利用できるデバイスの一覧が
表示されます。
(<ref id="choosing-boot"> での計画をもとに、)
カーネルとモジュールをどのデバイスからインストールするのか、
適切なものをこちらから選択してください。
      <p>
ローカルファイルシステムからインストールされている場合は、まず、
そのデバイスがまだマウントされていないなら ``harddisk'' デバイスを、
マウント済みならば ``mounted'' デバイスを選んで下さい。
次に、<ref id="install-drive"> で Debian のインストールに必要なファイルを
インストールしておいたパーティションを選びます。
さらに、それらのファイルをファイルシステムのどこに置いたのか、
その場所を指定するよう求められます。その場所の指定は必ず ``/'' から始まる
ようにしてしてください。
<!-- 「必ず絶対パスで指定してください」かな?-->

最後に <prgn>dbootstrap</prgn> に、実際にインストールするファイルを探すよう
指示します。もちろんお望みならば、ご自分でファイルを指定されても構いません。
     <p>
フロッピーからインストールされている場合は、 まず &RESCUE-FLOPPY; を挿入し 
(こちらはおそらくドライブに挿入済みでしょう)、続いて &DRIVER-FLOPPY;
を挿入する必要があります。
あとの作業は、他のインストールメディアの場合と同様です。

-- 
Yoshizumi Endo <y-endo@xxxxxxxxxxxxxxx>