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Re: uswsusp po-debconf 訳



武井伸光です.

 Sun, 3 Dec 2006 22:26:34 +0900
 Message-ID: <20061203222615.f1435e4b.henrich@debian.or.jp>
>  サスペンド用のツール uswsusp の po-debconf 訳です。
>  査読願います。
> #: ../uswsusp.templates:1001
> msgid ""
> "Currently uswsusp can only use swap partitions to write the snapshot to. "
> "Provided is a list of suitable partitions, sorted by size, the largest first."
> msgstr ""
> "現状のところ、uswsusp がスナップショットの書き込みに使えるのはスワップパーティ"
> "ションだけです。パーティションのリストを、サイズで並べ替えをして入力してください。"
> "最も大きいのが最初になります。"

「パーティションのリストを、サイズで並べ替えをして入力してください。
最も大きいのが最初になります。」
は,日本語として少々まだるっこしいですね.

最も大きいサイズを先頭にして、サイズの大きい順にパーティションを入力
してください。

とか,どうでしょうか.

指摘の要点は,「並べ替えて」→「…順に」と,「リスト」→「(順に,に
含まれるので,削除)」というあたり.


> #: ../uswsusp.templates:5001
> msgid ""
> "If you leave this empty, you will get the hardcoded default, /dev/snapshot. "
> "This should be OK in almost all cases, don't change this unless you have a "
> "good reason to do so."
> msgstr ""
> "空のままにした場合、直接書き込まれているデフォルト値、/dev/snapshot になります。"
> "大抵の場合はこれで OK なので、変更する理由が無い限りはそのままにしておいてください。"

下では hard coded default を「ハードコーディングされているデフォルト
値」と訳しているのですから,ここも,「直接書き込まれているデフォルト
値」じゃなくて「ハードコーディングされているデフォルト値」でかまわな
いのでは?

> #: ../uswsusp.templates:6001
> msgid ""
> "You can specify the preferred maximum image size (in bytes). This is not a "
> "hard bound; the uswsusp tool will do its best to limit the image size as "
> "specified by this parameter, but if that's not possible, it will suspend the "
> "system anyway with a bigger image. If this value is set to 0, the snapshot "
> "image will be as small as possible. If you leave it empty you get the hard "
> "coded default, which is 500MB. The default value you are presented with is "
> "45% of the memory available on your system, this is not the maximal size, "
> "but some additional free memory speeds up the suspend and resume process."
> msgstr ""
> "イメージの推奨最大サイズを指定できます (バイト数で)。これは厳重な制約では"

英文で末尾にあるからといって,日本語文でも末尾に置くと,すんなり読め
ません.
「イメージの推奨最大サイズをバイト単位で指定できます。」
でいいんじゃないでしょうか.


> "ありません。uswsusp ツールは、このパラメータで指定されたイメージサイズの上限に"
> "近づけるように最大限努力しますが、不可能な場合はより大きなサイズのイメージ"
> "であってもサスペンドします。この値が 0 に設定されていた場合、スナップショット"

「この値を 0 に設定した場合、」と、ここは能動態で訳したいです.理由は後述.

> "イメージは可能な限り小さくされます。空のままにした場合は、ハードコーディングされて"
> "いるデフォルト値、500MB が使われます。最初に与えられたデフォルト値はシステムで"

「デフォルト値、500MB が」は,「デフォルト値の 500MB が」としたほう
が,default = 500MB の関係をよりよく示せるのではないかしらん.

「最初に与えられたデフォルト値」ってのは,おそらく,この po が実際に
表示される debconf のダイアログか何かにおいてあらかじめ表示されてい
る値のことでしょう.自分のマシンが 128MB のメモリを積んでいるのなら,
(* 128 0.45)で 57.6 MB とかそれくらいの値が表示されてるわけですな.
ですから,ここは,「あらかじめ示されている値」とか,「以下に表示され
ている値」とかじゃないでしょうか.

そして,ここ*だけ*を受動態にすることで,ダイアログウィンドウにしょっ
ぱなから表示*されて*いるものと,これから能動的に入力する数値(任意の
数値を入力するなり,0 にするなり,空白を入力するなり)をしっかりと区
別できるのではないかしら.

> "利用可能なメモリの 45% で、これは最大値ではありませんが、利用可能なメモリを"
> "追加するとサスペンド・レジューム作業が速くなります。"



> #: ../uswsusp.templates:9001
> msgid ""
> "Performing a check sum using the MD5 algorithm to verify the image integrity "
> "is slightly safer, but also takes slightly more time."
> msgstr ""
> "イメージの完全性について、MD5 アルゴリズムを使ったチェックサムを確認すると多少"
> "安全になりますが、多少時間がかかるようになります。"

「多少」が重複するのがちょっとイヤなので,どちらかを「いくばくか」な
どの別の表現にしてはいかがでしょう.それから,「多少時間」と漢字が続
くと,擬似四字熟語のように見えてしまうきらいもあるので,語順を替える
なり助詞を入れるなりしましょう.

僕なら,
より安全になりますが、時間が多少かかるようになります。
少しは安全になりますが、時間が多少かかるようになります。
などとします.


> #: ../uswsusp.templates:13001
> msgid ""
> "For added security it is possible to encrypt the image of your system state "
> "that is written to disk. On resume (and suspend if you don't you use a RSA "
> "key) you will be asked to provide a passphrase. With encryption the suspend "
> "and resume process will take significantly more time."
> msgstr ""
> "セキュリティのため、ディスクに書き込まれたシステム状態のイメージを暗号化できます。"
> "レジューム時 (あと RSA キーを使わずにサスペンドした場合)、パスフレーズを入力する"

「くわえて」の意味合いで「あと」を使ってらっしゃるのでしょうが,
「のちに」の意味を読みとらせないためにも,「あと」は避けましょう.

僕なら,「レジューム時 (や RSA キーを使わずに…」と,さらっと訳します.

> "ように促されます。暗号化した場合、サスペンド・レジューム作業は非常に長くかかる"
> "ようになります。"



> #: ../uswsusp.templates:14001
> msgid "Path to RSA key file:"
> msgstr "RSA キーファイルへのパス:"

path を示しているだけだから「への」は「の」でいいんじゃないかなあ.
つまり,「RSA キーファイルのパス」です.
to は,いつも,方向を指示するように訳さなくてもいいと思いますよ.


> #: ../uswsusp.templates:14001
> msgid ""
> "To avoid being prompted for a passphrase during suspend every time, one can "
> "supply a RSA key which will be used to encrypt the image. This option takes "
> "the path to that file. The default path will be good for most people."
> msgstr ""
> "サスペンド時に毎回パスフレーズを尋ねられるのを避けるため、イメージの暗号化に RSA "


訳文調と思われるのを避けるために :-),
「…のを避けるため」は「…しないために」「…しないよう」「…しなくて
済む…」と訳すと訳文調が薄れます.
つまり,
サスペンド時に毎回パスフレーズを聞かれないために、
サスペンド時に毎回パスフレーズを聞かれないよう、
サスペンド時に毎回パスフレーズを聞かれなくて済むよう、
というぐあい.

僕なら,今回は,3番目パターンを使って,
サスペンド時に毎回パスフレーズを聞かれなくて済むよう、イメージの暗号
化に RSA キーを使う…
てな感じ.

> "キーを使うという方法があります。この方法はファイルへのパスの入力が必要です。大抵"
> "の場合はデフォルトのパスのままが良いでしょう。"



> #: ../uswsusp.templates:16001
> msgid ""
> "The number of bits (between 1024 and 4096 inclusive) the RSA key will have. "
> "The more bits, the more secure, but also slower operation."
> msgstr ""
> "RSA キーファイルのビット数です (1024 から 4096 を含めた間) 。ビット数を多くすれば"
> "よりセキュアになりますが、操作が遅くなります。"

自分でコマンド入力だのの「操作」をしてどうこうするのではなくて,
CPU が RSA キーの長さに応じてひたすら復号という「動作」をするのでしょうから,
s/操作/動作/ がいいなあ.


> #: ../uswsusp.templates:17001
> msgid ""
> "This is the passphrase you will have to type on every resume to decrypt the "
> "image."
> msgstr ""
> "毎回復帰の際、イメージの復号のために入力しなければならないパスフレーズです。"

前述のように,擬似四字熟語化を避けましょう.
僕なら,
復帰のたびに、イメージの復号のため…
とか
復帰の際にいつも、イメージの復号のため…
とか,もっと簡略化して,
復帰の際に、イメージの復号のため…
とか訳しますね.

-- 
タケイノブミツ