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Re: dpkg man page (1) 査読依頼



たかはしもとのぶです。

以下、

From: victory <victory.deb@xxxxxxxxx>
Date: Sun, 11 Sep 2011 05:40:48 +0900

の victory さんのコメントも見つつコメントします。

いろいろ書いてますが、とりあえずコメント通り反映しましたという箇所は、
「了解」という言葉をいれています。

From: Seiji Kaneko <skaneko@xxxxxxxxxxxx>
Date: Sun, 11 Sep 2011 22:19:00 +0900

> かねこです。
> 
> (11/09/11 1:15), TAKAHASHI Motonobu -san wrote:
> > 翻訳を進めるうちになんとなく理解してきましたが、修正内容から判断して、
> > 
> > - control.tar.gz そのもの → 制御情報ファイル
> > - control.tar.gz 中に含まれるファイル全般 → コントロールファイル
> > - 上記アーカイブに含まれる control という名前のファイル
> >    → control ファイル
> > 
> > という使い分けでよいでしょうか。
> 
> 正確にはそうではないです。debian-policy 3.9.2.0 から該当箇所を抜いて
> おきます。

了解です。すみません。debian-policy も目を通すようにしておきます。

> > ○衝突と競合
> > 
> > 元の訳が「衝突」となっていたので、それを尊重しましたが、個人的にも競合の方
> > がよいと思いますので直しました。
> 
> そういう話ではなくて、Debian 文書中で conflicts はいちおう「競合」にしている
> ためです。

了解です。

> > ○「この」の訳出
> > 
> > this package を毎回「このパッケージ」と訳した方がよいでしょうか。個人的には
> > 若干くどいかなとも感じています。
> 
> あいまいなところだけ。

こちらも了解です。

> > 英文の構造が、 tar archive, either not compressed, or compressed with
> > ... . という形態なので、わたしの訳文
> > 
> >   非圧縮もしくは A、B ... により圧縮されている。
> > 
> > の方が適切ではないかと思います。いただいた訳文だと
> > 
> >   非圧縮、A、B ... により圧縮されているかの何れかの形式を持つ。
> > 
> > ですが、これだと「... により」の助詞「に」が受けている範囲が文法的にはよく
> > 分からなくなります。
> 
> 個人的な意見ですけど、A or (B or C or ... ) より A or B or C or ... のほうが
> 見やすいという判断でした。ただいずれにせよわかりにくい。

趣旨はわかりました。ただ頂いた訳文だと
 
「非圧縮により圧縮されている」

という表現が暗黙的に発生してしまうこともあり、ちょっと気になりました。
victory さんのコメント

> 最も完結な方法:
> gzip(ry),xz(ry),...による圧縮or無圧縮

のように、圧縮と非圧縮を倒置すると分かりやすく感じましたので、その他細
かい修正も含め、以下のように直してみました。

-----
#. type: Plain text
#: deb.5:62
msgid ""
"The third, last required member is named B<data.tar>.  It contains the "
"filesystem as a tar archive, either not compressed (supported since dpkg "
"1.10.24), or compressed with gzip (with B<.gz> extension), xz (with B<.xz> "
"extension, supported since dpkg 1.15.6), bzip2 (with B<.bz2> extension, "
"supported since dpkg 1.10.24) or lzma (with B<.lzma> extension, supported "
"since dpkg 1.13.25)."
msgstr ""
"3 番目となる最後の必須ファイルは B<data.tar> である。このファイルは tar "
"アーカイブであり、実際にインストールされるファイルが含まれる。ファイルは、"
"gzip (拡張子 B<.gz>)、xz (拡張子 B<.xz> 、dpkg 1.10.24以降でサポート)、"
"lzma (拡張子 B<.lzma>、dpkg 1.13.25 以降でサポート) により圧縮される場合も"
"あるが、非圧縮のまま (dpkg 1.10.24 以降でサポート) の場合もある。"
-----

# 「実際にインストールされるファイル」という用語ですが、全体としての訳
# の一貫性が取れていないので、最後に見直すつもりです。

> > @@ -337,7 +337,7 @@
> >   "The value of this field determines the package name, and is
> > used to generate "
> >   "file names by most installation tools."
> >   msgstr ""
> > -"このフィールドの値によってパッケージ名が決まる。またインストーラ
> > の大半がファ
> > +"このフィールドの値によってパッケージ名が決まる。またインストール
> > を行うツールの大半が、このフィールドの値をファ"
> > "イル名を生成するために使う。"
> > 
> > installation tools は「インストーラ」ではなく、「インストールを行うツール」
> > とした方がよいでしょうか。よければ他の箇所も含めて直しておきます。
> 
> これもそうではなく、インストーラは大体複数の手順を含むので、「インストーラの
> 動作中のほとんどの場面で」、と誤読できそうな文章だったためです。

了解です。そこまで誤読できそうですか……と思いましたが、「インストール
を行うツール」で特に問題はないですので、installation tool は、上記に統
一しておきます。

個人的に「インストーラ」と訳したのは単に訳文を短くしようと考えただけで、
それ以上の意図はありませんでした。victory さんが

> 「インストーラ=Debian-Installer」を名指しする場合は常識的に考えて
> 「installer」を使うので自分は全く知りませんが他の手段を含める意図があ
> るのかもしれません

とコメントしたとおりだと考えており、汎用的な用語として「インストーラ」
と訳していました。

> >   #. type: TP
> > @@ -355,7 +355,7 @@
> >   "in B<deb-version>(5)."
> >   msgstr ""
> >   "通常、これはプログラムの作者が指定した形式のパッケージ本来のバージョン番号
> > -"であるが、(Debian 独自のパッケージでない場合は) Debian リビジョン番号が付加"
> > +"がもちいられたり、(Debian 由来のパッケージでない場合は) Debian リビジョン番号が付加"
> >   "されることもある。フォーマットとソートアルゴリズムの詳細は、B<deb-version>(5)"
> >   "に記載されている。"
> > 
> > すみませんが、コメントの趣旨がよく分かりません。英文は
> > 
> > Typically, this is the ... number. It may also include a ... number.
> > 
> > ですので、意味的には Typically ... 側の文が主で、It ... 側は従のように思います。
> > 「〜したり、〜したり」のように並列に並べるのはちょっと違うように感じます。
> 
> 元の文がまずいんだと思いますけど、どっちをよく見るか、という感触で言うと
> Typically は両方にかかって並置だと思ったため。考えすぎのような気もするの
> で取り下げます。

了解です。これは、victory さんのコメントも踏まえ、わたしの訳のままとさ
せてください。




なお前回見落としていましたが、

> Debian 独自 → Debian 由来

というコメントも頂いていますね。上記ですが、該当個所の英文が

for non-native packages 

なので、native の意味として

http://ejje.weblio.jp/content/native

でいうと、2a の「固有の」に該当するであろうと考え、「独自」という言葉
を使いました。ただ、改めて考えてみて、「独自」だと語感がきつすぎると
感じましたので、「Debian 固有の」としようかと考えています。

「由来」となると、ちょっとニュアンスが異なってくるかと思いますが、どう
でしょうか。

> > @@ -373,7 +373,7 @@
> >   "the software that was packaged."
> >   msgstr ""
> >   "`Joe Bloggs E<lt>jbloggs@xxxxxxxx<gt>' 形式で記載すること。パッケージ化されたソフト"
> > -"ウェアの開発者ではなく、パッケージ作成者の情報を記載する。"
> > +"ウェアの開発者ではなく、*この* パッケージの作成者の情報を記載する。"
> > 
> > *この* といれるのは好みの範疇かと思いますが、いれるのであれば、ソフト
> > ウェアそのものではなくパッケージの作者という趣旨で *このパッケージ*
> > としたいですが、どうでしょうか。
> 
> 了解です。

了解です。上記のとおり修正しました。

> >   #. type: TP
> >   #: deb-control.5:42
> > @@ -419,7 +419,7 @@
> >   "software that it installs. Some common sections are `utils', `net', `mail', "
> >   "`text', `x11' etc."
> >   msgstr ""
> > -"パッケージによりインストールされるソフトウェアがどのカテゴリーに属するかを示"
> > +"パッケージによりインストールされるソフトウェアがどのセクションの分類に属するかを示"
> >   "すフィールドである。一般的なセクションは `utils' や `net'、`mail'、`text'、"
> >   "`x11' などがある。"
> > 
> > 元訳をそのまま使った箇所でしたが、
> 
> これはそういう話ではなくて、debian-policy 3.9.2.0 からこの分類がセクショ
> ンという用語に変更されたので、その反映です。従って元訳がまずいという話で
> はありません。

了解です。頂いたコメントのとおり修正しました。

> > @@ -692,9 +692,9 @@
> >   "pipes binding more tightly. Each package name is optionally followed by a "
> >   "version number specification in parentheses."
> >   msgstr ""
> > -"B<Depends>, B<Pre-Depends>, B<Recommends>, B<Suggests>  フィールドは、互換パッケージグルー"
> > -"プのリストを指定する。各互換パッケージグループは、互換性のあるパッケージを"
> > -"縦棒(`パイプ')で区切ったリストで表現する。互換パッケージグループ間はコンマ"
> > +"B<Depends>, B<Pre-Depends>, B<Recommends>, B<Suggests>  フィールドは、代替パッケージグルー"
> > +"プのリストを指定する。各代替パッケージグループは、互換性のあるパッケージを"
> > +"縦棒(`パイプ')で区切ったリストで表現する。代替パッケージグループ間はコンマ"
> >   "で区切る。コンマは `AND'、パイプは `OR' でパイプの優先度が高いという解釈も"
> >   "できる。各パッケージ名の後に、括弧でくくった上でバージョン番号の指定を行う"
> >   "こともできる。"
> > 
> > 英文的には「互換パッケージグループ」ではなく、「代替パッケージグループ」の
> > 方が適切なのは分かりますが、意味としては「互換パッケージグループ」とした方
> > が理解できるように感じたので、意図的に直してみました。
> > 
> > 用語として定義済などの理由があれば戻します。
> 
> こっちのほうです。
> これは 'alternative' 指定のついたパッケージ群、ということで alternative に
> 対して Debian 文書で「代替」を使うことがほとんどのため、入れ替えています。

了解です。現状としては了解はしましたので、全て「代替」に直しました。今
回の訳ではすべて「代替」で行きます。

ただ、victory さんが

> これはapt-get install ...したときに出てくるアレですよね
> だとすると互換でも代替でもなく同種とか関連とした方が適切ですね

と書いたのと被りますが、やはり日本語として「代替」ではしっくりこないと
も感じています。

ここでいう alternative は

http://ejje.weblio.jp/content/native

でいう形容詞の 1 の意味「どちらかを選ぶべき」だと思いますので、いずれ
かのタイミングで訳の見直しを検討した方がよいと思います。



後、victory さんの以下のコメント

>括弧の部分は「囲む」で

ありがとうございます。「囲む」がしっくりきますね。

括弧は「くくる」ではなく「囲む」

ということで全体を修正しました。

> >   #. type: TP
> >   #: deb-src-control.5:44
> > @@ -1015,8 +1015,8 @@
> >   "the Debian Policy Manual and referenced texts from the B<debian-policy>  "
> >   "package) this package complies to."
> >   msgstr ""
> > -"パッケージが準拠する標準 (B<debian-policy>  パッケージに含まれる Debian Policy"
> > -"Manual と関連ドキュメントから構成される) の最新バージョンを示す。"
> > +"このパッケージが準拠する標準 (B<debian-policy>  パッケージに含まれる Debian Policy"
> > +"Manual と関連ドキュメントから構成される) の最も新しいバージョンを示す。"
> > 
> > 「この」は反映しましたが、最新 → 最も新しい は行が増えることもあるので、反
> > 映していません。
> 
> 「このパッケージングを行った時点での最新」という意味なので、単に「最新」と
> いうと誤解を招くと思います。最も新しい、もまずいような気はする。

うーん、単に「最新」を「最も新しい」にしてもあまり変わらないような気がする。
ちなみに訳文ですが、括弧を省略すると

  パッケージが準拠する標準の最も新しい (最新) バージョンを示す。

なので、たしかに微妙ですかね。言葉遊びかも知れませんが、

  パッケージが準拠する最も新しい標準のバージョンを示す。
  
の方が本来のニュアンスに近づくかなと考えましたが、どうでしょうか。
引き続き、よろしくお願いします。

---
TAKAHASHI Motonobu <monyo@xxxxxxxxx>