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Re: review: debian-handbook 00a_preface
> 原文:
> which is pervasive in our digital lives more than people often imagine
> or are aware of.
>
> 修正前:
> 我々のデジタルライフに人々の想像や認識よりも広く浸透しています。
>
> 修正後:
> われわれのデジタルライフに人々の想像や認識よりも広く普及しています。
>
> コメント:
> 1. 「広く」ならば「普及」かなぁと。
染み込んでいるニュアンスが強いので、普及では不適当かと。
「わたし達のデジタルライフに対し、人々が想像・認識するよりも深く浸透しています。」
でおねがいします。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> Think about it: how many web sites would have you missed today without
> Debian?
>
> 修正前:
> 想像してください‐もし今 Debian がなかったら、いくつのウェブサイトを見
> れなくなるのでしょうか?
>
> 修正後:
> 考えてみれば、もし今 Debian がなかったら、いくつのウェブサイトが消えて
> しまうのでしょうか?
>
> コメント:
> 1. コロンを EM DASH にするくらいならそのままコロンを残すかなぁ。
> でも日本語文書中でコロンは NG らしいので、書き換えちゃえという方針です。
コロンがNGである理由がわかりません。
「think about it」については、修正後の内容には全く納得がいきません。
ここは「語りかけている」部分です。重要な語感を消してはいけません。
想像してください: もし今 Debian がなかったら、いくつのウェブサイトが消えてしまうのでしょうか?
: が嫌であれば、…など。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> Have you been following the work of ISS astronauts,
>
> 修正前:
> ISS での宇宙飛行士の動きを追いかけていますか?
>
> 修正後:
> ISS での宇宙飛行士の任務の動きを追いかけていますか?
>
> コメント:
> 1. following で「動きを追いかける」かな。
> それならば work も訳したいなぁという方針です。
いえ、workが「動き」です。作業でもいいですが、
ISS の宇宙飛行士による作業を追いかけていますか?
あたりで。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> delivering services to millions of users around the world... and its
> orbit
>
> 修正前:
> 世界中の何百万の (…さらに軌道上の) ユーザーへ向けて日々のサービスを提
> 供するため
>
> 修正後:
> 世界中にいる何百万の (…さらに軌道上にいる) ユーザーへ向けて日々のサー
> ビスを提供するため
>
> コメント:
> 1. 「ナントカのナントカの」を避ける感じにしてみました。
良いと思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> But Debian is much more than an operating system, no matter how
> complex, featureful, and reliable such a system could be.
>
> 修正前:
> ですが、どれだけ複雑で有用で信頼できるオペレーティングシステムになろう
> とも、Debian は単なるシステムにはとどまりません。
>
> 修正後:
> ですが、Debian がどれだけ複雑で有用で信頼できるオペレーティングシステ
> ムになろうとも、Debian は単なるオペレーティングシステムにはとどまりま
> せん。
>
> コメント:
> 1. 主語を明示して、システムも「オペレーティングシステム」のように
> 明示しました。
いえ、オペレーティングシステムを二度続けない・Debianを二度続けないで
省略したほうが自然です。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> that people should be in control of their computers, and not the other
> way around.
>
> 修正前:
> 人々は自分のコンピュータを己の支配下におくべきであり、コンピュータに支
> 配されるべきではない
>
> 修正後:
> 人々は自分のコンピュータをコントロールするべきであり、コンピュータにコ
> ントロールされるべきではない、
>
> コメント:
> 1. 他の修正によれば「支配」は「コントロール」にするような感じだったので、
> ここも揃えました。
「コントロール」を続けないために表現を変えています。
同じ「コントロール」を続けない訳し方があればご提案ください。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> they should be able to delegate to people of their choice, people they
> trust, the audit or modification of software-based devices on their
> behalf.
>
> 修正前:
> すなわち、そのような人々は、自分らの代わりに自らが選んだ人々や信頼でき
> る人々へ、ソフトウェアによって制御される機器の監査や変更を委ねることが
> できるべきです。
>
> 修正後:
> すなわち、そのような人々は、自らの代わりに自らが選んだ人々 (信頼する
> 人々) へ、ソフトウェアによって制御される機器の監査や変更を委ねることが
> できるべきです。
>
> コメント:
> 1. people they trust は people of their choice の具体的説明なので、
> 並列するのではなく、注釈のように書き換えました。
それであれば「自らが選んだ信頼できる人々」のほうが良いかな、と思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> In the quest for the control of people over machines,
>
> 修正前:
> 人々が機械に対してコントロールを求めることにおいて、
>
> 修正後:
> 人々がマシンを完全にコントロールするという要求を達成する際に、
>
> コメント:
> 1. control over なので「完全に」を追加しました。
> 2. In the quest for の「目標を成し遂げる」的な感覚を
> 反映したつもりです。
であれば、以下のように。
人間によるマシンのコントロールを成し遂げることにおいて、
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> you cannot be in full control of a computer device if you do not
> control its operating system.
>
> 修正前:
> つまりオペレーティングシステムを支配しなければ、コンピュータデバイスを
> 完全に支配することは不可能です。
>
> 修正後:
> つまりオペレーティングシステムをコントロールしなければ、コンピュータデ
> バイスを完全にコントロールすることは不可能です。
>
> コメント:
> 1. 他の修正によれば「支配」は「コントロール」にするような感じだったので、
> ここも揃えました。
いえ、full controlなので支配です。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> by international standa rd organizations, governments, and other Free
> Software projects,
>
> 修正前:
> 国際的な標準化機関や、政府機関、他のフリーソフトウェアプロジェクトで
>
> 修正後:
> 国際的な標準化機関・政府機関・他のフリーソフトウェアプロジェクトで
>
> コメント:
> 1. 他の修正で行われていた、
> 名詞の列挙で中黒を使うのは良い考えだと思ったので、
> ここでもそれを踏襲しました。
よいと思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> Debian contributors take care of all of these.
>
> 修正前:
> Debian への貢献者はこれらすべての面倒を見ているのです。
>
> 修正後:
> Debian 貢献者はこれらすべての面倒を見ているのです。
>
> コメント:
> 1. 固有名詞 + contributor は「固有名詞貢献者」とする
> 方針をとっているので。
反対です。方針のために、読み手が不快な不自然な日本語を使うべきではありません。
(専門用語でないかぎり)
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> As a first consequence of this radical form of independence, Debian
> needs and relies on a very diverse community of volunteers.
>
> 修正前:
> 独立性を徹底的に守ることでもたらされる 1 番目の結果として、Debian は非
> 常に多様なボランティアコミュニティを必要とし、それに依っています。
>
> 修正後:
> 独立性を徹底的に守ることでもたらされる 1 番目の結果は、Debian は非常に
> 多様なボランティアコミュニティを必要とし、それに依っている、という点で
> す。
>
> コメント:
> 1. 原文の as a consequence of とは外れますが、
> その後の 2 番目の結果の書き出しと揃えました。
読みづらくなったと思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> Any skill in any of the above areas, or others you can imagine, can be
> invested into Debian and will be used to improve the project.
>
> 修正前:
> 上に挙げたスキルおよびその他の考えうる技能を使えば、Debian に貢献した
> り、プロジェクトを改善できるでしょう。
>
> 修正後:
> 上に挙げたボランティア活動およびその他のボランティア活動の際に要求され
> る能力を使えば、Debian に貢献したり、Debian プロジェクトを改善できるで
> しょう。
>
> コメント:
> 1. above areas で述べられているのはボランティア活動なので、
> スキルの代わりにボランティア活動としました。
> 2. 他の修正で「技能」を避ける傾向があったので、
> 「技能」は「能力」としました。
> 3. the project は基本的に「Debian プロジェクト」とする方針です。
冗長な「方針」は避けてください。読みづらいです。
imagineが消されています。元の文でおねがいします。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> ― interests that we have no guarantee will always be aligned with the
> goal of promoting people's control over machines, as too many recent
> examples in the tech news testify.
>
> 修正前:
> ―技術系のニュース媒体によって検証された数多くの最近の事例の通り、何の
> 保証もされていない Debian の関心は、人々がマシンをコントロールするとい
> う目標と同じ方向を常に目指すことになるでしょう。
>
> 修正後:
> すなわち、技術系のニュース媒体によって検証された数多くの最近の事例の通
> り、何の保証もされていない Debian の関心は、人々がマシンを完全にコント
> ロールするという目標と同じ方向を常に目指すことになるでしょう。
>
> コメント:
> 1. EM DASH の使用は避ける方針なので、ダッシュの意味を明示しました。
> 2. control over なので「完全に」を追加しました。
over foobar は foobar に対して ではないでしょうか。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> One last aspect contributes to Debian's uniqueness: the way in which
> the social experiment is run.
>
> 修正前:
> Debian の独立性がもたらす最後の側面は、Debian の独自性に貢献しています。
>
> 修正後:
> Debian の独立性がもたらす最後の側面 (Debian 内部における社会実験の方法)
> は、Debian の独自性の一因となっています。
>
> コメント:
> 1. 以降の文を読むとここでコロン以降は One last aspect の説明と解釈するのが
> 適切かなぁと思ったので、カッコ書きで説明としました。
> 2. ここの contributes は原因のような意味かなぁと思います。
1. はまだ良くつかみとれません。
2. は同意です。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> As long as they keep up with the quality requirements agreed upon by
> the community, no one can tell them what to do or how to do their job.
>
> 修正前:
> コミュニティが求める品質を守る限り、責任者は作業の内容ややり方に文句を
> 言われることはありません。
>
> 修正後:
> 責任者は、コミュニティから求められる品質を守る限り、自分の仕事の内容や
> やり方に文句を言われることはありません。
>
> コメント:
> 1. they の意味を明示しました。
不自然です。
> 2. 他の修正からも「仕事」を避け「作業」を使う傾向が伺えましたが、
> ここでの job は単なる作業よりも duty 側によった意味の job かなぁと思います。
Debianプロジェクトで行うのは業務ではないので、仕事は避けたほうが無難です。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> This is testified by a population of about 1 000 official members of
> the Debian Project, and several thousands of contributors world-wide.
>
> 修正前:
> Debian プロジェクトに参加している一千人あまりの公式メンバーと世界中の
> 数千の貢献者がこの点について証言しています。
>
> 修正後:
> Debian プロジェクトに参加している一千人あまりの公式メンバーと世界中に
> いる数千人の貢献者がこの点について証言しています。
>
> コメント:
> 1. 「ナントカのナントカの」を避ける感じにしてみました。
> 2. 「一千人」に対応させて「数千人」としました。
いいと思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> It is no wonder that Debian is often credited as the largest
> community-driven Free Software project in existence.
>
> 修正前:
> Debian が、既存プロジェクトの中でもコミュニティ主導の最大のフリーソフ
> トウェアプロジェクトと認知されているのも全く不思議ではありません。
>
> 修正後:
> Debian が、現存するプロジェクトの中でもコミュニティ主導の最大のフリー
> ソフトウェアプロジェクトと認知されているのも全く不思議ではありません。
>
> コメント:
> 1. "in existence" は「現存する」としました。
大げさなので 既存 のほうが適当です。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> Are we the only ones noticing this? Definitely not.
>
> 修正前:
> これに気が付いているのは我々だけでしょうか? そんな訳がありません。
>
> 修正後:
> これに気が付いているのはわれわれだけでしょうか? そんなわけがありません。
>
> コメント:
> 1. 「我々」->「われわれ」、「そんな訳がない」->「そんなわけがない」
> のように修正しました。これらは文書中の他のケースでも採用している方針なので。
> 2. "in existence" は「現存する」としました。
先に述べたとおりです。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> The Debian Project has decided for the latter: all material shipped as
> part of Debian should offer the same freedoms to its users.
>
> 修正前:
> Debian プロジェクトは後者を選ぶことに決めました‐すなわち、Debian の一
> 部として配布されるすべての著作物は、ユーザに対して一義的な自由を提供す
> るべきだということです。
>
> 修正後:
> Debian プロジェクトは後者を選ぶこと (すなわち、Debian の一部として配布
> されるすべての著作物は、ユーザに対して一義的な自由を提供するべきだとい
> うこと) に決めました。
>
> コメント:
> 1. 説明しているコロン以降は適宜カッコ書きで説明内容を書く
> 方針に改めました。
いいかと思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> which is up to Debian freedom standards for every aspect of your
> digital life.
>
> 修正前:
> デジタルライフのあらゆる側面で Debian における自由という基準に従う書籍
> です。
>
> 修正後:
> デジタルライフのあらゆる側面で Debian における自由の基準に従う書籍です。
>
> コメント:
> 1. "Debian freedom standards" は「Debian における自由の基準」
> にする方針なので。
ここは再度見なおす必要があると思います。
まだ強くは言えませんが、その方針が正しいという確信は持てません。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> It meant that there was little reading material that helped to spread
> Debian and its values, while at the same time embodying those values
> and showing off their advantages.
>
> 修正前:
> これは、Debian とその価値を広く伝え、同時に Debian の自由利用基準の価
> 値を具現化してその利点を浮き彫りにするような読み物がほとんど存在しなかっ
> たことを意味しています。
>
> 修正後:
> これは、Debian とその価値を広く伝え、同時に Debian における自由の基準
> の価値を具現化してその利点を浮き彫りにするような読み物がほとんど存在し
> なかったことを意味しています。
>
> コメント:
> 1. 前項の修正に伴い、同じものを示す those と their に対応する語を
> 書き換えました。
これは良いと思います。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> You can <command>apt install</command> this book, you can redistribute
> it, you can fork this book or, better, submit bug reports and patches
> for it, so that others in the future can benefit from your
> contributions.
>
> 修正前:
> あなたは本書を <command>apt install</command> でインストールすることが
> できます。再配布することもできます。フォークすることもできますが、より
> 望ましいこととしてバグの報告やパッチの投稿も可能ですので、そうすること
> で将来他の人があなたの貢献の恩恵を受けられるようになります。
>
> 修正後:
> あなたは本書を <command>apt install</command> でインストールしたり、再
> 配布したり、フォークしたりすることもできます。また、フォークよりも望ま
> しいやり方として、バグを報告したり、パッチを投稿したりすることも可能で
> す (そうすることで将来他の人があなたの貢献の恩恵を受けられるようになり
> ます)。
>
> コメント:
> 1. インストール、再配布、フォークとフォークより良い方針のバグ報告とで
> 2 文に分けて、全般的に書き換えました。
いえ、元の文のほうが良いです。
フォークもできるが、そうでないことが重要だ、という流れが取れません。
> ----------------------------------------------------------------------
> 原文:
> We hope you will enjoy this cornerstone of Debian reading Freedom as
> much as we did.
>
> 修正前:
> 本書という Debian での読書の自由の礎を、われわれと同じくらい楽しんでい
> ただけることを願います。
>
> 修正後:
> 読者の皆様が、本書という Debian における読書の自由の礎を (われわれ著者
> が楽しんだのと同じくらい) 楽しんでいただけることを願っております。
>
> コメント:
> 著者を表す we は「われわれ著者」に。
冗長すぎると思います。また、著者「ら」ではないのはなぜですか。
--
Regards,
Hideki Yamane henrich @ debian.or.jp/org
http://wiki.debian.org/HidekiYamane