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[debian-users:10915] Re: Install Debian. but..



むつみです。

 Kazuto Ushioda <ushioda@xxxxxxxxxxx> さんは
   Subject: [debian-users:10911] Re: Install Debian. but..
   Message-ID: <199812150117.KAA09396@xxxxxxxxxxxxxxxxxx>
 において言いました

>> 私も、debian が、ほぼあらゆるパッケージを /usr/{bin|sbin|lib} 等に
>> インストールすることに違和感を感じていたのですが
>> ( ユーザーが後から追加する物は /usr/local 以下という思いが強いので )

 だからぁ、「ユーザが後から追加するもの = .deb なパッケージになってなく
て、自分でコンパイルしたもの」であって、.deb になってて Debian から配
布されてるものは、OS のコンポーネットそのものです。

 時間的にみた場合、ユーザが後から追加したのだとしても(元々 OS に含まれ
てるものだから)「後から追加したものではない」んです。

 わかりませんか?

>> これを読んで、そういえば Debian *GNU*/Linux だったんだと思わされ
>> 大分違和感が緩和されました。 GNU の物も /usr/{bin|sbin|lib}
>> にある方が自然ですね。 
>> しかし、それ以外の物も同じように入ってしまうのはやはり違和感が残ります。
>> # 例えば /usr/bin/ssnes9x など

 全然わかってもらえてないんですね ;_; 書き方が分かりにくいですか?

#以下、FreeBSD を例にとって解説してますが、Solaris なり Windows なり
#に置き換えても成り立つ話だと思います。

 FreeBSD の場合、FreeBSD コアチームを核として管理されている FreeBSD の
カーネル、ライブラリ、コマンドを含んだ、A) FreeBSD 本体があります。そ
れに対して、便利なコマンド(たとえば GNU Emacs とか)を簡単にインストー
ルできるように B) ports や package が用意されます。

 この場合 A) FreeBSD 本体と B) ports や package は明確に区別できます。
また、(ソースなどの)管理上区別しておく方が都合がいいでしょう。

 つまり、A) に対して B) を後からインストールする(できる)というような解
釈が成り立ちます。

 一方 Linux の場合、A) にあたるもの、つまり(完結した OS としての標準的
な)Linux 本体が存在しません(敢えて言うならkernel がそうですが、これだ
けではなにもできません)。

 そこで、各 distributer がいろんなものを寄せ集めて A) にあたる部分を作
成するわけです。これが Debian GNU/Linux だったり、RedHat だったり、
Slackware だったり、いわゆる Linux distribution です。

 それらの中で、(ライセンスの違いなどにより政治的に区別しておいた方がい
いものは存在するかもしれませんが、OS の立場から見た場合)、GNU だから、
BSD なものだから、これこれここで作られたものだから、というのを区別して
おく理由は(Linux にとっては)ありません。つまり、集められたものすべてが、
その distribution における標準的な OS本体、つまり FreeBSD での A) にあ
たる部分です。

#GNU だから /usr/ 以下に入れていい。GNU じゃないから、
#例えば /usr/bin/ssnes9x などは /usr/local に入れるべきだというような
#差別をする理由はないということです。

 では、Debian のことを考えましょう。Debian 形成する、つまり Debian
distribution における本体、A) にあたる部分は .deb 化され、Debian で管
理され Debian の ftp サイトから配布されているものすべてです。
ここに含まれてるものを利用する限り、それは(ユーザが後から追加インストー
ルしたのだとしても)後から追加されたものではなく、もともと OS として配
布されていたものです。

 Debian は(現状) FSSTND2.0 に準拠しています(程度の違いはあるようです
が、RedHat も Slackware も FSSTND 準拠のはず)。FSSTND では、OS コンポー
ネントは /usr/local 以下に配置されてはいけないことになっています。

 そもそも、OS 本体として配布されているもののなかから /usr と
/usr/local にインストールされるものを選別しなきゃならないという理由が、
私には見えないんですが、その理由はなんですか?

#その「違和感をおぼえる」理由はなんですか? 理由を挙げてもらわないと、
#議論も続かないですし、「ただなんとなく」というなら、とてもじゃないで
#すが、建設的な意見とは思えません。

>> 商用 OS や BSD 系でも受け入れられる形で、スタンダードが決まれば
>> 良いと思うのですが

 ここで言っている「スタンダード」が、何のスタンダードを示してるんだか
わかりませんが、(Debian 2.2 で移行が予定されている) Filesystem
Hierarchy Standard (FHS) に関して言えば、FSSTND のように Linux
distribution 間でのファイルシステムの配置の統一だけど意図したものでは
なく、もっと広い範囲(UNIX 系のOS)のファイルシステム配置の標準を定めよ
うというものです。

 FHS でも FSSTND 同様 OS のコンポーネントは /usr/local などを利用しな
いようになっているはずです。従って、FHS に移行しても Debian から供給さ
れている .deb に含まれているファイルが /usr/local にインストールされる
ようなことはないでしょう。

 一方、FreeBSD では、ports や package は OS の一部ではありませんから、
/usr/local 引き続き利用するでしょうね。

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 From Nagoya
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