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[debian-users:43100] Re: GPLライセンスについて



武藤@Debianぷろじぇくとです。

At Tue, 22 Feb 2005 00:15:13 +0900,
m.n wrote:
> > 発表された新しいライセンスが不都合なために、過去のライセンスで配布され
> > ていたバージョンから派生して新しいプロジェクトが立ち上がる、ということ
> > はまま見られることですね。
> 
> XFree86のライセンスに関するごたごたとかシステムの根幹にかかわることであれば、
> 皆考えると思いますが、それ以外で、あるアプリケーションソフトウェアが普及して
> おり、大規模なプロジェクトになるほど派生させるのは基本的に難しいのではないで
> しょうか。特に著作権保有者が一致してライセンス変更に同意した場合。

派生という行為自体は誰でもできるので簡単です。ただ、普及させて仲間を増
やしてということになると、困難はあるでしょう。
でも、そういう動きがないなら、所詮その程度のソフトウェアであったか、あ
るいは該当ライセンスの変更は大きな影響がないと皆が判断したということで
はないでしょうか。

> > ライセンスというのは結局のところ、ソフトウェアの著作権保有者と利用者との
> > 利用許諾契約です。
> 
> すべては著作権保有者の意向しだいということになりますか。

そうです。勝手に遡及されることはないというだけですね。

> > なおライセンス条件を別のものに変更する場合には、対象となっているソフト
> > ウェアの著作権者全員が、ライセンスをその別のライセンスに変更することに同
> > 意していることが必要です。
> 
> コミュニティーでプロジェクトを開発している場合、著作権保有者はコミュニティー名に
> なっている場合があると思いますが、その場合は開発者全員ではなくて会則で決められた
> 決定権のある方々の意向で決定されることになるのでしょうか。

さぁ? それはコミュニティのやり方によりけりではないでしょうか。
GNU ProjectやApache Foundationのようにコントリビュータに承諾書面を要求
するところもありますし、ちゃらんぽらんにプロジェクトの一部メンバーで決
めてしまうところもあるでしょう。

> また、著作権者ではなくても貢献を求められている分野は沢山あると思います。
> 例えば、バグを見つけて報告したり、英語のソフトウェアをローカライズするとか。
> そのソフトに貢献したとしても著作権者でなければ、そのソフトの行方を決定する
> ことには関係ないということになりますか。

論旨がいまいち理解できていませんが…。そういう方たちが行方を左右するコミュニ
ティもあるでしょうし、そうでないところもあるでしょう。
著作権者はこれから配布しようとする自分のソフトウェアのライセンスを決め
ることができるというだけで、ソフトの行方うんぬんというのはまた別の層の話
です。

ただ、これまでに貢献してきたバグ報告者や翻訳者の意思に反したライセンス
に変えるということになれば、結局ユーザーの怒りを買い(彼らはそういう存
在でもあるわけですから)、立ち行かなくなるのではないでしょうか。
-- 
武藤 健志@ kmuto @ kmuto.jp
           Debian/JPプロジェクト   (kmuto@debian.org, kmuto@debian.or.jp)
           株式会社トップスタジオ  (kmuto@xxxxxxxxxxxxxxx)
URI: http://kmuto.jp/ (Debianな話題など)