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[debian-devel:01937] Comments on Open Hardware
- From: Kiyota Hashimoto <hash@xxxxxxxxxxxx>
- Subject: [debian-devel:01937] Comments on Open Hardware
- Date: Mon, 22 Sep 1997 21:41:40 +0900 (JST)
- X-ml-count: 01937
- X-ml-driver: CMLD (Version 2.5)
- X-ml-name: debian-devel
- Message-id: <199709221241.VAA21980@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
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橋本@聖和大です。
open hardware programの翻訳についてのコメントです。
まず、最初に、訳文は
<URL:http://www.rr.iij4u.or.jp/~hattas/debian-jp/OHCP.txt>
を見ています。一方、原文は
<URL:http://www.debian.org/OpenHardware/>
です。どうも少し元文が違うみたいです。
certificationは「認定」としてしまうと、内容に反してSPIが認める
というイメージが出ませんか?「認証」でも同じですね。ここは、
「保証」の方がいいのでは?
個人的な好みとしては、open hardwareは「オープン・ハードウェア」
で、The open hardware certification programは「ハードウェアの
オープン性保証プログラム」としたいかな。
訳文3行目「その約束は、」→「その約束とは、」
訳文4行目
これはプログラムに無知な私にはよく分からないのですが、
「ハードウェアデバイスのデバイス-ドライバ間インタフェース」という
のは何か奇異です。要するに、ハードウェアデバイスのうちで、
デバイスドライバに利用のできる部分(というか、デバイスドライバが
そのデバイスを制御するために、提供されているコマンド等)のこと
ではないかしらん? 「デバイスとドライバの間の」というよりは、
「デバイス・ドライバ用のインタフェース」なのでは?
これは全然自信がないので、外してたらすいません。ただ、
a device driver と the device-driver interface
で、後者にだけハイフンがまざっているのをもし気にされたならば、
これは、「前者は2単語の複合語で名詞だから、ただ並べるだけ、
ところが、後者はこの2単語からなる複合語が1語扱いでinterface
を修飾しているのだということを明示するためにハイフンが必要」
というルールだと思います。
6行目あたり、
「この保証は、保証を受けたデバイスの特定のOS用のデバイス
ドライバが必ず入手できると約束するものではありません。そうで
はなく、誰かがそのデバイスドライバを書きたいと思ったときに
必要な情報がちゃんと入手できるということを約束するものです」
くらいでは?
第1段落最後あたり
「「オープンハードウェア」のロゴがついた機器を買うユーザに
保証されるのは、OSに変更があったり、その製造会社が
万一倒産したりしても、自分の買った機器用の新しいソフトウェアが
もう入手できなくなってしまうというわけではないのだ、ということ
です」
うまく言えないんですが、八田さんの訳だと、新しいソフトウェアが
必ず入手できるんだよ、みたいな保証をしているように受け止めちゃう
ユーザがいる気がするんです。
第2段落
「1人日程度かかる」というのが上記の原文にはありません。ここは
次のようになっていました。
There is no charge for this certification program.
Manufacturers go through a simple self-certification process
and can immediately use the _Open Hardware_ logo and can
state that their devices are certified.
この保証プログラムに参加するのに費用はかかりません。
製造業者の方々は、単純な自己保証のプロセスを踏めば、すぐに
Open Hardwareのロゴを使うことができ、自社の機器が保証されている
と広言することができます。
また、次の一文が入っていました。
If you have questions about the program, please write to
Bruce Perens.
これは八田さんの訳では最後に入ってるやつですね。ただ、請願云々
はありませんでした。
第3段落
「SPI宛にメールしなければ」の部分ですが、License Formの最初に
Edit the following form, inserting your information. E-mail the
result to hardware-certificate@debian.org. Print out the same
information, sign the paper copy, and mail it to:
とあります。つまり、この場合のmailというのは、e-mailのことでは
なく、郵送ということを求めています(だから署名ですね。PGPでは
だめみたいで)。ということで、この辺りは原文がどうであろうと、
不正確な情報になるよりは説明的にした方がよくないですか?
「あるハードウェアデバイスを保証したい場合、次の条件に適合して
かを確かめて、以下の登録用紙に必要事項を記入し、署名付きで
SPIに郵送してください(同時に、電子メールで同じ内容のものを
指定のメールアドレスに送ってください)。」
1. a competent system programmerは「それなりに有能なシステム
プログラマであれば、ちゃんとデバイスドライバが書けるように」
くらいではどうでしょう?
1.の4行目
「入出力と制御機能、ならびに付帯的な機能としての性能測定や
自己診断機能が含まれます」
くらいにしないと、入出力や制御機能までauxiliary functionsに
なっちゃいます:-)
3.A. the global internetはthe Internetとinternetの大小文字の
違いでは面倒なので出てきた表現のようです(私の見る限りでは)。
ところが、日本の現状では、「インターネット」というのはそのまま
the global internetを指すのがほとんどです。ですから、「世界的な」
が入ると却って分かりにくい気がします。
4.は意味不明なんですが?(私がプログラムに無知なためである可能性
が高い)
私の理解では、ファームウェアが設定情報をバイナリ的にプログラムを
書き換えることによって設定するようなものである場合、当然、
デバイスドライバが設定を行う場合に、そのファームウェアそのものを
デバイスドライバが書き換え、デバイスにダウンロードできなくちゃ
いけないから、そうした場合は、ちゃんとファームウェアも公開しなく
ちゃだめだよ、という感じなんですが?
以上。