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[debian-devel:13855] Re: [debian-users:27164] Re: VFlib を使うと GPL 違反になってませんか?
田尻です。
佐野さんにこの問題点をまとめていただいてありがとうござい
ます。
At Sun, 4 Mar 2001 02:13:12 +0900,
Taketoshi Sano wrote:
>
> 佐野@浜松です。
>
> In <200103030104.KAA21664@xxxxxxxxxxxxxxx>,
> on "Sat, 3 Mar 2001 10:04:56 +0900',
> tajiri@xxxxxxxxxxxxxxx さん wrote:
<省略>
>
> 要するに、GPL なソフトウェアは (non-free なシステム上で使われる
> 場合の例外を除き) コンパイル/実行のいずれにおいても GPL 互換な
> コードしか使ってはならない、という規定があるのです。
>
> これは、例えば GPL なソフトウェアの改変版として、主要な機能を
> non-free な別ライセンスのライブラリに実装し、GPL なコードは
> 単にそのライブラリのインターフェイスとしてしまうような、
> いわば GPL を骨抜きにしてしまうような利用方法を排除するため、
> だそうです。(という話がどこかで読んだ RMS からのメールにあった)
>
> GPL なソフトウェアが (GPL 互換となった新しい版の) BSD や LGPL な
> ライセンスのライブラリを利用するのは問題ありません。何故なら、
> GPL 互換ということは、GPL なソフトウェアとそれらのライブラリを
> 一緒にしたアーカイブ全体を GPL で配布することが可能だからです。
>
> しかし、GPL 非互換なものは、一緒にまとめたアーカイブを GPL で
> 配布できませんから、バイナリを配布する際の条件である GPL 第 3 項の
> 注:
>
> The source code for a work means the preferred form of the work for
> making modifications to it. For an executable work, complete source
> code means all the source code for all modules it contains, plus any
> associated interface definition files, plus the scripts used to
> control compilation and installation of the executable. However, as a
> special exception, the source code distributed need not include
> anything that is normally distributed (in either source or binary
> form) with the major components (compiler, kernel, and so on) of the
> operating system on which the executable runs, unless that component
> itself accompanies the executable.
>
> に違反することになります。
>
> これを解消するためには
>
> 10. If you wish to incorporate parts of the Program into other free
> programs whose distribution conditions are different, write to the author
> to ask for permission. For software which is copyrighted by the Free
> Software Foundation, write to the Free Software Foundation; we sometimes
> make exceptions for this. Our decision will be guided by the two goals
> of preserving the free status of all derivatives of our free software and
> of promoting the sharing and reuse of software generally.
>
> にあるように、「別ライセンスのライブラリ」についての GPL 適用除外を
> それぞれのソフトウェアの作者にお願いし、許可してもらうことが必要です。
>
VFlib3の場合だとVFlib3-bin,TeX-Guy のプログラムはほぼ角
川さんによってかかれてることと、freetypeをデフォルトで
リンクするようにconfigure で書かれていることを考えると、
お願いして、明示的な許可を入れてもらえばOKですね。
> > > VFlib2 自体は問題ないのでしょうか?
>
> VFlib2 自体は LGPL なので、6.a の条件によって OSD 互換かつ GPL 非互換な
> ライセンスのライブラリを使うことは許可されているものと考えられます。
>
> > > gs/xdvik-ja は VFlib を runtime ライブラリで使うにすぎないと
> > > 思うのですが問題になるのでしょうか?
>
> GPL なソフトウェアは、「自分が利用しているライブラリ」などについても
> 遡って GPL 互換であることを要求します。例外は
>
> However, as a special exception, the source code distributed need
> not include anything that is normally distributed (in either source
> or binary form) with the major components (compiler, kernel, and
> so on) of the operating system on which the executable runs, unless
> that component itself accompanies the executable.
>
> という「non-free な OS 上で利用する場合」の条件だけです。
>
> そして、"the major components" と "the executable" が一緒に配布される
> 場合にはこの例外は適用されません ("unless that component itself ...")。
>
Debian でいうOSの部分というのは、Priorityがstandard 以上
だったと思うので、freetypeはこの例外の適用はできませんよ
ね。
> 逆に、例えば gs-aladdin-vflib のように、GPL でないライセンスの場合、
> VFlib2 (with FreeType 1) が LGPL であることから、「単に dynamic link
> を経由して利用するだけ」という点で LGPL の 6.b の条件を満たしますから
> そのソフトウェアのライセンスが GPL のように「自分自身が利用しているものに
> ついても遡って同じライセンスで配布可能であることを要求する」ものでなければ
> 問題はありません。
>
Aladdin 版だとOKなんですか。でも、non-freeだし。
> しかし、そうなるとせっかく統合してもらった VFlib2 関連の部分を
> Debian の gs からも外してもらわないといけなくなります。困った。
>
本当に困りますよね。とりあえず、xdvik-jaはなんとかなりそ
うでよかったんですが。
> VFlib 対応以前の gs261j パッチだけを使うようにすれば、とりあえず
> 日本語対応は可能なはずですが、TrueType フォントは使えなくなりますね。
>
> あるいは gs からは VFlib や TrueType を使わないことにして、
> CID フォント対応によって日本語文字に対応させるという方法も
> あると思うのですが、こちらの実現可能性はどうなんでしょう ?
簡単に手に入るCIDフォントの種類があまりないので、
VFlibパッチがつかわれるというのは、TrueTypeフォントを使
わないと多書体に対応できないというのがあるのかなあ。
--
田尻 泰弘