[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[debian-devel:14394] Re: groff Japanese support breaks PS output for latin2



こんばんは。久保田です。

At Thu, 12 Jul 2001 02:28:43 +0900,
Taketoshi Sano <kgh12351@xxxxxxxxxxx> wrote:

> 部分的にというか、枠組だけでもいいから upstream に日本語への対応も
> 入れてもらいたいですね。現状だと groff の場合は upstream が fork を
> 強制しているとも言えるような。「将来計画」としては考慮してくれて
> いるらしいですけど、「今、現在、必要」な利用者のことは無視されて
> いるような。

うーん、それは日本語パッチがどれだけ他の言語の使用を妨げないか、
ということにかかっていると思います。あと、やっぱり、あまり日本語
べったりな実装は好まれないのではないでしょうか。私は groff の
日本語パッチの内容をほとんど分かってない (分量に圧倒されてる)
ので、実際のところどうなのかは分かりませんが。

世の中に、ラテンアルファベットを使う言語と日本語しかないのなら、
それでもいいですけど。

私達としては、日本語パッチが存在し、それが広く使われており、
日本語で groff を使うニーズがある、ということを upstream に
えることは重要だと思いますが、それを upstream がどう受け止めるかは、
また別問題です。

私は、個人的には、国際化への展望が持てない日本語パッチは
upstream 送りにするべきじゃないし、送っても受け入れてもらえ
なくて当然だと思っています。たとえば、新たにアラビア語サポートを
書こうと思ったけど日本語パッチのせいでとても面倒なことになって
いる、というような状況を生むようなことがあってはまずいです。
鵜飼さんの書かれた、

> あと hard coding されている禁則処理まわりも .cflags を nippon.tmac に
> いれるくらいは やっておきたいところですね。

ということも、このへんに関連するんじゃないかな、と私は解釈
しています。

> 例えば
> .x-encoding EUC-JP
> すると 以後 EUC-JPで扱うようになるとか。

にしても、形式的にはどんなエンコーディングにも対応できるけれども
今のところ ISO-8859-1 と EUC-JP しか実装されていない、という形に
なっていて、国際化への展望が見えますよね。

それに、upstream レベルの話なら、日本語パッチがあるんだからそれを
あてて使えば?ということになると思います。一方、ディストビューションの
レベルだと、バイナリの形で提供する (ソースパッケージにしても、
そのまますぐにコンパイルできる) ということに意味があるので、
利用可能なパッチは要望があればどんどん入れていく、という
スタンスで構わないと思っています。パッチどうしがコンフリクトする
場合には、それはそういう状況が実際に起こったときに考えればいいこと
ですし。


> まあいずれにしろ、メンテナの Colin Watson に相談してみる必要は
> あるかも。

それなんですが、groff は base system だからフリーズがすぐだから
早くなんとかしてくれ、というメールを個人的にもらいました。

というわけで、私としても鵜飼さん案 (または、MIME / Emacs 式の
エンコーディング指定を読めるようにする) を入れたいところですが、
とりあえずは私の書いたパッチをそのまま紹介しておきました。

というわけですので、すみませんが、テストを急いでいただけると
助かります。 > groff ユーザーの方々。

Colin Watson さんは、週末は外出して、来週にパッチを検討してみるとの
ことだそうですので、別解の実装を考えていらっしゃる方がいましたら、
私からでもいいですし、直接でもいいと思いますが、その意思を伝えて
おいたほうがいいと思います。


> このへんは groff の開発 ML で議論すべきなんでしょうけどね。
>  groff の内部とか roff コマンドのあたりとか全然わかってないので
> なかなか意見を出そうにもきっかけがつかめなかったり。
> 
> ただの利用者として「日本語出ないのは困るから早くなんとか
> してくれ」と騷ぐだけならできるかもしれませんが、意味のある
> 効果が得られるかどうか、疑問だし。

groff ML に佐野さんのメールが流れていましたね。
私も日本語パッチをとりいれてくれ、とメールを出しておきました。
Werner LEMBERG さんが、日本語パッチのことをどう判断するか、
それはわかりませんが。。。

エンコーディングまわりに関しては、なかなか進まないけど UTF-8 
計画がありますが、言語/用字系ごとに個別のタイプセットのルールが
必要 (つまり言語ごとの個別の処理が必要) ということはエンコーディングを
なににするか、ということとは独立した問題ですので、このへんは
日本語パッチからエッセンスを汲み取ってほしいところです。


> そういえばこれに関連した groff の bug report は Debian BTS に
> 出ているんでしょうか ? まだ確認してないのですが。

出ていないようですね。

---
久保田智広 Tomohiro KUBOTA <kubota@debian.org>
http://www.debian.or.jp/~kubota/
"Introduction to I18N"  http://www.debian.org/doc/manuals/intro-i18n/